本日25日、札幌管区気象台から3か月予報と、暖候期予報が発表されました。北海道の3~5月は気温が平年より高い予想で、雪解けは早く、今年の桜の開花も平年より早めとなりそうです。その後、6~8月も気温は平年より高い予想で、暑い夏となる可能性が高くなっています。

●3月 3月上旬は強い寒気が入る それでも気温は平年より高い

3月の北海道付近は、3月上旬にかけては寒気が流れ込み、平年より気温の低い時期があるでしょう。25日に札幌管区気象台から発表された低温に関する早期天候情報によると、3月3日頃からの約5日間は寒気の影響を受けて平均気温がかなり低くなる可能性があります。25日は全道的に気温が上がり、この時期としてはかなり暖かくなりましたが、もう一度真冬のような寒さが戻ってくる見込みです。

ただ、その後は日本の北で上空の寒気が弱まり、寒気の影響を受けにくくなるでしょう。3月を通して見ると、平均気温は高くなる予想です。3月中旬からは気温の高い状態が続きそうです。日本海側では平年と同様に曇りや雪、または雨の日が多い予想ですが、雪は降りにくくなり、雨が降りやすくなってきます。雪解けの影響や、雨水がしみ込んで傾斜地では雪崩が起きる可能性があるため、危険な場所には近寄らないようにして下さい。雪解け水により川の水が増水しやすくなったり、低い土地の浸水が発生しやすくなったりもするため、河川の増水などにも注意が必要です。

●4月 雪解けはどんどん進む 桜も平年より早い開花か

4月の北海道付近は、数日の周期で天気が変わります。太平洋側では平年と同様に晴れる日が多くなるでしょう。気温も高く経過する見込みです。気温の高さで雪解けもどんどん進みそうです。雪が多いことで有名な後志地方の倶知安では、根雪の終日の平年は4月17日ですが、この日よりも早く雪がなくなるかもしれません。

北海道では3月以降の気温が桜の開花に影響を与えているといわれており、桜の開花も平年より早くなる見込みです。1月29日に日本気象協会が発表した第1回目の桜開花予想では、各地で平年より7~8日も早くなっています。なお、日本気象協会では、明日26日に第2回目の桜開花予想を発表する予定です。

●5月 変わりやすい天気でも気温は高め傾向が続く

5月の北海道付近は、各地とも天気は数日の周期で変わるでしょう。引き続き気温は高く経過する見込みです。桜に続いて道内は花の季節となりますが、5月後半はオホーツク海高気圧が強まることがあり、急に季節が戻ったような寒さが続くことがあります。この現象は、ライラック(フランス語でリラ)の花が咲く頃に寒さが戻ることから「リラ冷え」とも呼ばれます。長期予報ではこのような比較的小さめの大気現象は予想できないため、最新の気象情報を確認し、急な冷え込みで体調を崩さないよう注意して下さい。

●6~8月 暖かい空気に覆われやすく、引き続き気温は高い

6~8月は、近年の地球全体の気温の高さも影響し、北海道内でも引き続き気温が高いでしょう。また、インド洋からフィリピンの東方海上にかけての海面水温が高く、積乱雲の発生が活発で、偏西風が北に持ち上げられるため、高温をもたらす上空のチベット高気圧、太平洋高気圧の張り出しがともに平年より北側で強くなる見込みです。このため北海道付近は暖かい空気に覆われやすく、さらに気温の高い傾向が強まるでしょう。2023年、2024年と、この2つの高気圧によって高温傾向が強化された時期があり、今年2025年も夏は猛暑の恐れがあります。効果的な暑さ対策は、エアコンの適切な使用がありますが、エアコンの設置は暑くなってからだと混み合ってなかなか工事できないということもあるため、設置を検討している方はできるだけ早めのほうがよさそうです。

情報提供元: tenki.jp日直予報士