1週間ほど続いた寒波の影響で、日本海側を中心に積雪が急増。ただ、明日25日(火)以降は寒さが和らいで、山陰から東北の平地は雪から雨に変わりそう。なだれや屋根からの落雪など、雪解けによる災害にご注意ください。

●寒波の影響 平年を超える積雪

今日24日(月)振替休日も、日本海側を中心に雪が降り続いています。

午前9時現在の積雪は、青森県の酸ケ湯で500センチ。昨日23日(日)天皇誕生日の509センチから9センチ少ないものの、平年の約1.5倍の積雪となっています。新潟県魚沼市の守門では382センチ、山形県の肘折で330センチ、福島県の只見で315センチ、群馬県みなかみ町の藤原で268センチと、今回の寒波で積雪が増えています。また、秋田県北秋田市の阿仁合は、午前6時に191センチの積雪を観測し、観測史上1位を更新しました。

昨夜から今朝にかけては、北陸から山陰を中心に雪の降り方が強まりました。普段雪が少ない太平洋側の平地でも雪が降り、午前9時の積雪は広島で1センチ、山口で4センチなど市街地でも雪が積もっています。

●寒さ和らぎ 雪解け進む

明日25日(火)は西から高気圧に覆われるため、日本海側も日中は天気が回復するでしょう。ただ、夜は前線を伴った低気圧が北海道に近づくため、雪や雨の降る所がありそうです。26日(水)と27日(木)も北海道は降れば雪。一方、北陸や東北の平地は雨が降り、雪解けが進むでしょう。

その後も、気温は平年より高い傾向が続きます。3月1日(土)の最高気温は舞鶴と松江で16℃と、4月上旬並みの暖かさでしょう。3月2日(日)は広く雨が降り、山陰から北陸は山沿いでも雨の降る所が多くなりそうです。

●急な雪解け 注意点は?

暖かくなることで心配されるのが、雪解けによる災害や事故です。積雪が多く残る所では、次の3つの点に注意が必要です。

① 雪解けによって「全層なだれ」が発生しやすくなります。山に積もった雪が全て滑り落ちる現象で、気温の上昇や雨の後などに多く発生します。過去になだれが発生した斜面や積雪に亀裂が入っている所では、特に注意が必要です。

② 気温の上昇によって積もった雪が滑り、「屋根からの落雪」が起こりやすくなります。軒先で作業する際は頭上の状況を確認するなど注意が必要です。また、除雪作業を行う場合は命綱とヘルメットを装着し、できるだけ複数人で実施するなど、安全を確保するようにしてください。

③ 雪が多く積もった道路で気温が上昇したり、雨が降ったりすると「冠水」のおそれがあります。路肩に集められた雪によって排水が悪くなったり、雪の塊が排水溝を塞いだりしてしまうことがあるためです。大雪のあとの雨は、たとえ大雨でなくても、道路の冠水に十分ご注意ください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士