3連休明けからスギ花粉急増 「非常に多い」所も 3月上旬から関東~西日本ピークへ
3連休明け25日(火)は、長く居座った寒波がようやく撤退。かわって一気に気温が上昇し、スギ花粉の飛散が急増。来週後半は、東京都心で「多い」、静岡で「非常に多い」予想です。3月上旬からは、東京や名古屋、大阪など広い範囲でスギ花粉のピークとなるでしょう。対策は3連休中に万全にしておきましょう。
●今シーズンの花粉 例年にない動き
今シーズンは東京都内で1月8日に飛散開始となり、1985年の調査以来、最も早い記録となりました。花粉の飛散開始日とは、1平方センチメートルあたりの飛散数が2日連続して1個以上になった初日の日です。
花粉のランクは「少ない~極めて多い」の5ランクあり、飛散開始~少ない(10個未満/cm2)までの日数は、大体1週間くらいの年が多くなっています。
【花粉のランク(ダーラム法による測定(個/cm2・日)】
少ない 10個未満
やや多い 10個~30個未満
多い 30個~50個未満
非常に多い50個~100個未満
極めて多い100個以上
しかし、今年は1月8日の飛散開始~「やや多い」ランクになるまでに40日間もかかり、2001年の調査以来、最も遅くなりました。
これは、立春寒波(2月3日~9日)や、今回の寒波(2月17日~24日)など、強い寒波が長く居座り、気温が低く経過したのも要因のひとつだと考えられます。
ただ、3連休明けは長く居座った寒波が撤退し、一気に気温が上がるため花粉急増に注意が必要です。
●3連休中は花粉の飛散量は「少ない」
3連休中(22日~24日)は、強烈寒波の影響で、厳しい寒さが続くでしょう。花粉の飛散量は、各地とも「少ない」見込みです。ただ、「少ない」飛散量でも症状がでる場合がありますので、花粉症の方はマスクなど対策をすると安心です。
●3連休明けから飛散が急増
3連休明けの25日(火)は、長く居座った寒波もようやく撤退する見込みです。厳しい寒さから一転、気温がグッと上がり春の暖かさとなるでしょう。東京都心では、最高気温が17℃くらいまで上がる日もありそうです。気温の上昇とともに、花粉の飛散も本格化。急増するため注意が必要です。
●3月上旬は広くスギ花粉のピーク
スギ花粉のピークは、福岡では2月末からとなる見込みです。3月上旬には、高松、広島、大阪、名古屋、金沢、東京、仙台など広い範囲でピークを迎えるでしょう。ピークの期間は10日間から1か月ほど続く見込みです。
また、ヒノキ花粉のピークは3月下旬から4月上旬で、期間は5日間から2週間ほど続くでしょう。
今シーズンの花粉飛散量は、例年(過去10年の平均)に比べると、九州から北海道にかけてのほとんどの地域で多く、四国・近畿地方は非常に多い所もあるでしょう。例年以上に万全な対策が必要になりそうです。
風が強く吹く日や、急に暖かくなる日には、花粉の飛散が極めて多くなり、1cm2あたり100個以上観測される日がありそうです。花粉情報や気象情報を確認して、万全な対策を心がけましょう。
●花粉が飛びやすい条件
花粉が飛びやすい条件には、大きく3つあります。
① 「晴れて気温が高い日」
スギの雄花は気温が上がると花が開きやすくなります。さらに、晴れて気温が高い日は、上昇気流が発生しやすく、花粉が舞い上がりやすくなります。
② 「空気が乾燥して風が強い日」
湿度が高いと、花粉が湿気を吸って重くなるため、遠くまで飛びにくくなります。一方、空気が乾燥して風が強い日は、都市部から離れた森林からも花粉が飛んできやすくなるため、いっそう注意が必要です。
③ 「雨の翌日以降や気温の高い日が2~3日続いた後」
雨の翌日以降は、雨の日に飛散しなかった分と、その日に飛散する分が重なって、より多くの花粉が飛びやすくなります。さらに、雨で地面に落ちた花粉が舞い上がることもあり、いっそう飛散量が多くなるといわれます。また、気温の高い日が2~3日続いた後も花粉がより多く飛びやすくなります。
花粉症の方は、毎日の天気予報をチェックして、花粉に備えてください。