30日(火)は、前線が日本海から北陸付近まで南下するでしょう。元台風3号に起源をもつ暖かく湿った空気が北西から流れ込み、短時間に激しい雨の降るおそれがあります。31日(水)にかけて、新潟や富山を中心に大雨となる所があるでしょう。土砂災害や低い土地の浸水・河川や用水路の増水に注意して下さい。一方、8月1日(木)以降は晴れて厳しい暑さが続き、北陸地方の梅雨明けとなりそうです。

●前線南下+北西からの暖湿気で大雨

30日(火)は、前線が日本海から北陸地方に南下してくるでしょう。前線が南下するパターンは北陸地方で大雨となる気圧配置の一つとなっています。

加えて、太平洋高気圧の張り出しが西で強く、太平洋高気圧の縁を廻る暖かく湿った空気が北西から流れ込むでしょう。通常、暖かく湿った空気は南から流れ込むことが多いですが、北陸地方では南側に高い山がある所が多く、雨雲は山を越えて弱って入ってくることが多くなっています。ところが、暖かく湿った空気が北西から入ってくる場合は、海上からダイレクトに入ってくるため、北陸地方では大雨になりやすくなります。

また、元台風3号は大陸で衰弱しており、天気図にも解析されないほど形が崩れる見通しですが、熱帯由来の暖湿気の一部が太平洋高気圧の縁を通り、北陸地方に流れ込んでくるでしょう。

このため、30日(火)は北陸地方で大雨となる条件が揃っていると言えます。

●予想降水量 24時間雨量で100ミリを超えるおそれ

29日(月)の夕方現在の時点では、新潟の下越を中心に雨が降っていますが、29日夜遅くには富山以西でも雨が降り出し、30日(火)は広い範囲で雨脚が強まるでしょう。局地的に1時間に30~40ミリの激しい雨の降る所がある見込みです。30日18時までの24時間雨量は、4県とも多い所で100ミリを超える雨量が予想されます。

雨は31日(水)の日中にかけて続き、総雨量は新潟・富山の山間部を中心に多い所150ミリの大雨となるおそれがあります。

土砂災害や低い土地の浸水・河川や用水路の増水に注意・警戒して下さい。また、落雷や突風にも注意が必要です。特に、令和6年能登半島地震の影響により、地盤の緩んでいる所では、少ない雨量でも土砂災害の危険度が高まるおそれがあります。

●梅雨明けは8月1日の可能性が高い

31日(水)までは大雨に注意・警戒が必要ですが、8月に入ると一転して太平洋高気圧が強まり、晴れる日が続くようになるでしょう。このため、現段階では8月1日(木)が北陸地方の梅雨明けのタイミングとなる可能性が高くなっています。

最高気温は、所々で35度以上の猛暑日が予想され、最低気温も25度以上と熱帯夜の日が多くなりそうです。昼夜を問わず、熱中症には十分に注意して下さい。

情報提供元: tenki.jp日直予報士