記録的な大雨となった山形県と秋田県。いったん雨は小康状態の所も、今日27日(土)午後から再び激しい雨や雷雨となり、30日(火)頃にかけて長期間、大雨となる見込みです。大雨となった地域では、少しの雨でも災害の危険度が高まるため、土砂災害や浸水、川の氾濫に最大級の警戒が必要です。

●山形・秋田 2日間で7月ひと月分の2倍近い大雨

活発な梅雨前線の影響で、山形県や秋田県では記録的な大雨となっています。72時間雨量(27日午前10時まで)は、山形県真室川町(差首鍋)で444.0ミリ、新庄市403.5ミリ、酒田市400.5ミリなど、400ミリを超え、新庄市では平年7月ひと月分の雨量の2倍近くの雨が降りました(大半が25日に降った)。

山形県では、25日は昼過ぎと夜遅くの2度にわたり「大雨特別警報」が発表され、川の氾濫や土砂災害、浸水など、大きな被害が出ました。

●27日午後から再び激しい雨 少しの雨でも災害の危険度大

東北の雨はいったん小康状態となった所もありますが、今日27日は再び雨脚が強まり、岩手県や秋田県では、1時間に18ミリ前後のザーザー降りの雨となっています。

午後から再び断続的に雨や雷雨となり、1時間に50ミリ以上の滝のような非常に激しい雨の降る所があるでしょう。

28日朝までの24時間に降る雨の量は、多い所で、東北の日本海側200ミリ、東北の太平洋側120ミリの見込みです。その後も、30日頃にかけて断続的に雨が降るでしょう。

すでに記録的な大雨となっている所では、少しの雨でも災害の危険度が高まります。引き続き、土砂災害や浸水、川の氾濫に最大級の警戒が必要です。

●30日頃にかけて長丁場の大雨 台風由来の暖湿空気が流入

東北では、30日頃にかけて強弱を繰り返しながら断続的に雨となり、長丁場の大雨になるおそれあります。

原因のひとつが台風3号です。
台風3号は中国大陸を北上中、28日には熱帯低気圧に変わる見込みです。ただ、台風を起源とする暖かく非常に湿った空気が太平洋高気圧の縁をまわって、東北付近に流れ込むでしょう。このため梅雨前線の活動が再び活発となり、さらに大雨となるおそれがあります。

30日9時までの72時間雨量予想では、秋田の内陸北部(鹿角、小坂エリア)では、250ミリを超え、過去最大雨量の120%以上となる見込みです。過去最大雨量と比べ100%前後に達すると、甚大な被害の発生する可能性が高まり、150%を超えると犠牲者の発生数が急増する可能性があるという研究結果があるため厳重な警戒が必要です。

●記録的大雨の地域以外も警戒

前線や低気圧の位置が変わるため、記録的大雨となった地域とは別の地域で大雨となるおそれがあります。明日28日は新潟県や青森県、北海道なども大雨のおそれあるため、最新の気象情報をこまめに確認して下さい。

情報提供元: tenki.jp日直予報士