今日12日(金)は、前線や低気圧に伴う活発な雨雲が東進中。明け方から朝にかけては紀伊半島や、その周辺の地域を中心に雨が強まり、1時間50ミリ以上の非常に激しい雨が降った所も。雨のピークが過ぎつつある九州や四国も、しばらくは土砂災害に警戒が必要。

●12日明け方~朝 紀伊半島を中心に雨脚強まる

梅雨前線が西日本から東日本の太平洋側に延びて、この前線上の低気圧が東へ進んでいます。
今日12日の明け方から朝にかけては、紀伊半島やその周辺の地域を中心に雨脚が強まり、和歌山市で1時間52.5ミリ(6時27分まで)、大阪府熊取町で1時間42.5ミリ(6時54分まで)など、非常に激しい雨や、激しい雨を観測した所があります。
今後、活発な雨雲は次第に東進するでしょう。

●活発な雨雲 東へ

近畿では正午頃まで、東海は昼過ぎまで、関東は夕方まで、沿岸部を中心に雨脚が強まり、雷を伴い激しく降るおそれがあります。局地的には、滝のような非常に激しい雨が降るでしょう。
道路が冠水するなど、交通に影響が出ることも考えられます。
また、同じような所で激しい雨が続いて大雨となるおそれもあり、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒が必要です。

●九州と四国 雨がやんでも土砂災害に警戒を

九州や四国は、今朝は雨の降り方が落ち着いてきており、やんでいる所も多い状況です。
ただ、ここ数日、断続的に雨が強まり、48時間雨量の最大値は宮崎県小林市で280.0ミリ(5時50分まで)、鹿児島県紫尾山で231.5ミリ(4時40分まで)、愛媛県松山市で213.0ミリ(8時40分まで)など、この時期の、半月からひと月分に匹敵するほどの大雨となった所があります。
午前9時現在、松山市には土砂災害警戒情報が発表されています。

雨がやんでもしばらくは、土砂災害に警戒が必要です。また、川や用水路は、雨がやんだあとに増水するケースがあり、むやみに近づくことは大変危険です。
なお、九州では今夜(12日)から、四国では明日(13日)の未明から朝まで、再び広く雨となり、雨脚の強まる所があるでしょう。今後も、最新の気象情報や避難に関する情報に留意しつつ、慎重な行動を心掛けてください。

●土砂災害の前兆は

大雨によって土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。

1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。

そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士