中国地方は、今日10(水)夕方から再び激しい雨や非常に激しい雨が降り、明日11日(木)朝にかけて警報級の大雨になる恐れがあります。夜間の暗い時間帯の大雨になるため、災害の危険が高い地域にお住まいの方は、明るいうちに対策をしておく必要があります。昨日9日(火)に大雨となった島根県東部や鳥取県中・西部は、これまでの大雨で地盤が緩んでいるため、少しの雨でも土砂災害の危険度が高まっています。土砂災害や低い土地の浸水や道路の冠水、河川の増水や氾濫に警戒してください。

●明日11日(木)朝にかけて活発な梅雨前線が中国地方へ南下 今夜から大雨に

日本海にのびる梅雨前線の上を低気圧が進み、今夜から11日(木)朝にかけて中国地方を南下するでしょう。前線や低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が非常に不安定になる見込みです。

●今夜には西部を中心に発達した雨雲が流れ込む

今日10日(水)夜には島根県や山口県、広島県など中国地方の西部を中心に発達した雨雲が流れ込む見込みです。
明日11日(木)の朝にかけて、中国地方は広く雨が降り、局地的に激しい雨や非常に激しい雨が降り続き、大雨になる見込みです。

●予想降水量

中国地方は明日11日(木)にかけて、激しい雨や非常に激しい雨が予想されています。1時間雨量が30ミリ以上~50ミリ未満の雨は「激しい雨」で、バケツをひっくり返したように降るイメージです。外では道路が川のようになり、高速道路を走る車は、タイヤと路面の間に水の膜ができて、ブレーキがきかなくなる「ハイドロプレーニング現象」が起こるおそれがあります。
1時間雨量が50ミリ以上~80ミリ未満の雨は「非常に激しい雨」で、滝のように降る雨です。ゴーゴーと降り続くイメージで、外では水しぶきで、あたり一面が白っぽくなり、視界が悪くなるため、車の運転は危険です。
このような大雨になると、低い土地や道路が一気に冠水するでしょう。河川が増水し氾濫する恐れがあります。このため、災害の危険が高い地域にお住まいの方は、明るいうちに安全な場所に移動しておいてください。
また、昨日9日(火)に大雨となった島根県東部や鳥取県中、西部は地盤が緩んでいる所があるため、少しの雨でも土砂災害の危険度が高いため、崖や斜面など、危険な場所には近づかないようにしてください。

夜間の見通しが悪くなる時間帯は、避難が難しく、大雨時は情報も入手できなくなる可能性があります。スマートフォンなどの携帯端末とあわせて携帯ラジオなどがあると情報の取得に大変役立ちます。停電などに備えて、懐中電灯が点くかどうかなど、前もって確認しておいてください。

●大雨により冠水した道路は危険

大雨により冠水した道路は危険です。冠水した道路の水位は見た目には判断できません。まだ、たいしたことはないと思っても、危険な深さになっている場合があります。

浸水による車への影響は、車の形や設計により異なりますが、一般的にタイヤの高さの半分を超える深さの水の中を走行すると、エンジンや電気系統に異常が生じ、走行不能となるおそれがあります。タイヤが完全に水没すると、車体が浮いて移動が困難になります。さらに、水深がドアの下にかかると、車外の水圧により内側からドアを開けることが困難となり、ドアの高さの半分を超えると、内側からほぼ開けられなくなります。水深がもっと深くなったり、流れが速くなったりすると、車ごと流される場合もあります。

車を運転中に大雨に遭遇した場合は、できるだけ低い場所を避けて運転してください。

特にアンダーパス(立体交差で、鉄道や道路の下を通る掘り下げ式の地下道)は危険ですので、近づかないようにしましょう。万が一、冠水した道路で車が動かなくなった場合には早めに脱出することが重要です。

情報提供元: tenki.jp日直予報士