7月前半 台風発生しやすく 梅雨前線は北上 北陸など大雨に警戒 梅雨明けはいつ?
今日30日午後4時までで、6月の台風の発生はありません。7月前半は一転、台風など熱帯擾乱が発生しやすいでしょう。この状況は、太平洋高気圧が北へ張り出しを強めることにも影響します。梅雨前線は一気に北上するでしょう。北陸や東北の日本海側を中心に大雨に警戒が必要です。太平洋高気圧の北への張り出しが安定し、関東甲信などで夏空が広がるようになるのは、早くて7月11日ごろです。
●6月に台風の発生がないと8年ぶり
6月は、南の海上で、対流活動が不活発になりました。今日30日午後4時までで、6月の台風の発生はなく、現時点の雲画像をみても、すぐに台風になりそうな雲はありません。
6月に台風の発生がないと、2016年以来、8年ぶりです。
●7月前半は一転 台風など熱帯擾乱が発生しやすい状況に
7月前半は一転して、南シナ海からフィリピンの東で、対流活動が活発になる見込みです。
一番上の図、アメリカ海洋大気庁によると、南の海上で、台風など熱帯擾乱が発生する確率は、7月3日から9日の期間20%以上、10日から16日の期間40%以上と高めになっています。
今年も、台風シーズンに入るとみられます。
なお、平年の台風の発生数は、7月は3.7個、8月は5.7個、9月は5.0個と、8月から9月がピークになり、年間で25.1個です。
ヨーロッパ中期予報センターによると、日付変更線より西の北太平洋および南シナ海で、台風など熱帯擾乱の発生頻度は、7月から12月の期間、平年と大きく変わらない予想です。
日頃から台風に備えて、家の周りの危険な場所や避難ルートの確認などしておきましょう。
●梅雨前線一気に北上 北陸や東北の日本海側を中心に大雨に警戒
南シナ海からフィリピンの東で、対流活動が活発になる影響は、台風など熱帯擾乱が発生しやすいことだけではありません。
対流活動が活発な領域からエネルギーが北へ伝わります。これは、夏の太平洋高気圧の北への張り出しを強める原因の一つです。
7月に入って間もなく、太平洋高気圧は北への張り出しを強め、梅雨前線は一気に北上するでしょう。大雨になる所もある見込みです。特に北陸や東北の日本海側を中心に大雨に警戒が必要です。
●梅雨前線の北上は一時的 梅雨明けはいつ?
梅雨前線が一気に北上といっても一時的でしょう。このまま広く盛夏に向かっていくことはなく、ゆりもどしで、関東など太平洋側でも、まだ梅雨前線による雨の降り方に注意が必要になることがありそうです。
日本気象協会が27日に発表した梅雨明け予想では、九州南部から関東甲信の梅雨明けは7月中旬、北陸から東北北部は7月下旬です。
今のところの最新の予報では、太平洋高気圧の北への張り出しが安定し、関東甲信などで夏空が広がるようになるのは、早くて7月11日ごろです。これより4日から5日程遅れることも考えられます。今後、最新の長期予報をご確認ください。