関東甲信地方や東北地方には「高温に関する早期天候情報」が発表されており、15日ごろからはかなりの高温となる可能性があります。湿度もアップしてくるころで、不快な蒸し暑さになるでしょう。熱中症対策を。

●関東甲信地方や東北地方 「高温に関する早期天候情報」

気象庁は関東甲信地方と東北地方に「高温に関する早期天候情報」を発表しています。

向こう2週間の気温は、暖かい空気に覆われやすいため高い日が多く、15日ごろからはかなり高くなる可能性があります。5日間平均気温平年差は関東甲信地方で+1.9℃以上、東北地方で+2.2℃以上と予想されています。

※高温に関する早期天候情報は、その時期としては10年に1度程度しか起きないような著しい高温となる可能性が、いつもより高まっているときに、6日前までに注意を呼びかける情報です。6日先から14日先までの期間で、5日間平均気温が「かなり高い」確率が30%以上と見込まれる場合に発表されます。

●不快な蒸し暑さに

6月は平年で東京都心の最高気温は26℃前後、湿度の平均は75%と、蒸し暑さがグッと増してくるころです。

今年はそんな平年をさらに上回る暑さとなる予想です。また、関東甲信地方は6月16日ごろ、東北南部は6月19日ごろに梅雨入りする予想で、湿度も一段と高くなるとみられます。

暑さに加えて、湿度も上がると熱中症リスクが一段と高まります。梅雨の時期から万全な暑さ対策が必要になりそうです。

●熱中症を引き起こす条件

熱中症は、誰でも発症するおそれがあり、引き起こす条件は、大きく3つ挙げられます。

1つめは「環境による条件」です。その日の気温が高いだけでなく、急に暑くなった日や、熱波の襲来も危険です。また、湿度が高い、風が弱い、日差しが強いといった気象条件も、熱中症を引き起こします。締め切った室内や、エアコンがない所といった環境も、熱中症には特に注意が必要です。

2つめは「体による条件」です。高齢者や乳幼児、体に障害がある方は、周りの方が特に気をつけてあげてください。肥満や持病(糖尿病、心臓病、精神疾患など)のある方も、熱中症にかかるリスクが高まります。低栄養状態、脱水状態の方は、体にこもった熱を、効率良く体の外へ逃がせなくなるおそれがあります。二日酔いや寝不足などの体調不良でも、熱中症にかかりやすくなってしまいますので、ご注意ください。

3つめは「行動による条件」です。激しい運動をしたり、慣れない運動をしたりすると、体内で熱が発生しますが、その熱が体の中にこもったままだと、熱中症にかかりやすくなります。長い時間の屋外作業や、水分補給がしにくい状況も、熱中症を引き起こす原因になりますので、十分お気を付けください。

●熱中症予防のポイント

熱中症を予防するには、以下のポイントを心がけてください。

① 日頃から、体調管理を心がけましょう。朝など時間を決めて、毎日体温を測定したり、健康状態をチェックしたりすることにより、体調の変化に気づくことができます。
② できるだけ暑さを避けて、喉が渇く前から水分補給を心がけましょう。なるべく涼しい服装を心がけ、日傘や帽子も活用するのが効果的です。入浴の前後や、起床後も、まずは水分を補給しましょう。汗を大量にかいた場合は、水分だけでなく、塩分補給も忘れないでください。
③ 暑さを我慢せず、エアコンを使って室内の温度を適度に下げましょう。室内に温度計を置き、室温を確認しながら調節するとよいでしょう。特に、換気を行う場合はこまめに再設定してください。もし、少しでも体調が悪いと感じたら、無理をしないで、自宅で静養することが必要です。高齢者や子ども、障がいのある方は、特に熱中症になりやすいので、周りの方が気を配るなど、十分ご注意ください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士