3か月予報 ゴールデンウィークから熱中症対策 猛暑に備え 早めの「暑熱順化」を
気象庁は今日23日、5月~7月にかけての3か月予報を発表。5月~7月にかけて、全国的に気温が平年よりも高い見込み。ゴールデンウィークも熱中症に警戒し、暑さ対策を。また、降水量は沖縄・奄美や西日本太平洋側で平年に比べて多くなる見込み。大雨にも注意。
●5月~7月 全国的に高温 熱中症に警戒
気象庁は今日23日、5月から7月にかけての3か月予報を発表しました。
この先3か月は全国的に気温が平年よりも高くなる見込みです。
5月、6月、7月ともに、特に、沖縄・奄美や西日本、東日本では「気温が平年より高くなる」見込みで、早い時期から熱中症に注意、警戒が必要でしょう。
北日本も気温が、平年並みか高い見込みです。体がまだ暑さに慣れていない時期から、厳しい暑さになる日もあるため、本格的な夏がくる前に暑さに慣れておく「暑熱順化」を心がけた方が良さそうです。
なお、昨日22日は、気象庁は沖縄・奄美、九州北部、九州南部、四国を対象に「高温に関する早期天候情報」を発表しました。4月28日頃から、この時期としては「かなりの高温」が予想されています。ゴールデンウィークも熱中症対策が欠かせません。特に、車の中は短時間でも気温が上昇しやすいため、風通しを良くしたり、適度にエアコンを使用するなど、暑さにご注意ください。
なお、ゴールデンウィークの天気や気温は2週間天気をご確認ください。
※高温に関する早期天候情報は、その時期としては10年に1度程度しか起きないような著しい高温となる可能性が、いつもより高まっているときに、6日前までに注意を呼びかける情報です。6日先から14日先までの期間で、5日間平均気温が「かなり高い」確率が30%以上と見込まれる場合に発表されます。
●猛暑に備えて早めの「暑熱順化」を
暑熱順化とは、体が暑さに慣れることです。
暑熱順化ができていないと、体の熱をうまく外に逃がすことができず、熱中症になる危険性が高まります。
人は体温が上がると、汗をかくこと(発汗)による気化熱や心拍数の上昇、また、皮膚血管拡張によって体の表面から空気中に熱を逃がす熱放散で、体温を調節しています。この体温の調節がうまくできなくなると、体の中に熱がたまって体温が上昇し、熱中症が引き起こされます。
暑熱順化ができると、体の外に熱を逃がしやすくなること、汗からナトリウムを失いにくくなること、体温が上昇しにくくなることなどにより、熱中症になりにくい状態になります。
暑熱順化には個人差もありますが、数日から2週間程度かかります。暑くなる前から余裕をもって対策を行ってください。
少し暑いと感じる環境の中で、少し汗をかくような動きをしましょう。目安としては、ウォーキングの場合の時間は1回30分、ジョギングの場合の時間は1回15分、頻度は週5日程度です。シャワーのみで済ませず、湯舟にお湯をはって入浴することも、暑熱順化につながります。入浴の頻度は2日に1回程度です。猛暑に備えて、早めの暑熱順化を行ってください。
●沖縄・奄美や西日本太平洋側で雨多い傾向
この先3か月は、日本の南で太平洋高気圧の西への張り出しが強く、日本付近には南から暖かく湿った空気が流れ込みやすいでしょう。
特に、沖縄・奄美や西日本太平洋側ほど、湿った空気の影響を受けやすく、降水量が平年並みか多い見込みです。
西日本の日本海側や東日本、北日本は平年並みでしょう。
沖縄・奄美は梅雨が近づき、5月には梅雨前線の影響を受けやすくなってきます。まとまった雨や短時間の大雨などが発生しやすいシーズンに入りますので、雨の予想される日は情報に十分注意をしてください。大雨シーズンを前に、防災対策の見直しをしておくと安心です。
●大雨の備え
大雨が予想される場合、災害による被害を少しでも小さくしたいものです。そのために、あらかじめ備えておいていただきたいことは、次の3つです。
① 避難場所や避難経路の確認をしておきましょう。いざ大雨による災害が発生すると、避難経路が通れなかったり、避難場所に行けなくなったりすることもあります。複数の避難場所や避難経路を確認しておくことが大切です。また、川や斜面の近くは通らないようにするなど、浸水や土砂災害の危険性が高い場所を避難経路に選ぶのは、避けてください。確認した避難場所や避難経路の情報は、家族で共有しておきましょう。
② 非常用品の準備をしておきましょう。非常用の持ち出し品は、リュックなど両手が使えるものに入れて、すぐに持ち出せる所においてください。避難時に履く靴は、スニーカーなど、底が厚く、歩きやすい靴を用意するのが安全です。また、水道や電気など、ライフラインが止まった時に備えて、水や食料も用意してください。
③ 側溝などの掃除をして、水はけを良くしておきましょう。砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておいてください。
いずれも、大雨になる前に、なるべく早い段階で備えるよう、心がけてください。
【北日本】北海道・東北
【東日本】関東甲信・北陸・東海
【西日本】近畿・中国・四国・九州北部・九州南部
【沖縄・奄美】奄美地方・沖縄地方