花粉の季節は終盤へ 4月上旬はヒノキ花粉がピーク 5月上旬まで敏感な方は対策を
今日28日、日本気象協会は、春の花粉飛散予測(第5報)を発表。スギ花粉はすでに飛散のピークを過ぎている所が多く、花粉の季節もあともう少し。4月上旬は広い範囲でヒノキ花粉のピークとなるでしょう。5月上旬にかけて僅かな花粉は飛散するため、敏感な方は油断せずに対策を。
●2024年 東京都千代田区のスギ、ヒノキ花粉の飛散状況
東京都千代田区(日本気象協会観測)では、今年のスギ花粉の飛散は例年並みの2月13日に開始し、飛散のピークは2月下旬から3月下旬にかけて続いています。とくに風の強い日や最高気温が20℃を超えるような暖かい日などには大量の花粉が観測されています。
また、ヒノキ花粉は3月15日に飛散開始となりました。日本気象協会の予測では、東京の今年のスギ、ヒノキ花粉の総飛散量は1平方センチメートルあたり5500個と例年並みの見込みで、3月25日までに観測された花粉量の合計は3746個と予測のおよそ7割に達しています。
この先、今週末(3月30~31日)は気温が上昇し、ヒノキ花粉飛散が急激に増えるでしょう。4月にかけてヒノキ花粉を中心に、花粉の飛散が続く見込みです。
●スギ・ヒノキ花粉のピーク時期(九州~東北)
スギ花粉はすでに飛散のピークを過ぎている所が多くなっています。東京や仙台もまもなくピークを終えるでしょう。ピークの期間は、およそ10日から1か月ほど続いた所が多くなりましたが、広島と高松は、今年の飛散量は例年より少なく推移し、ピークの期間は例年に比べて短く、はっきりしたピークは現れませんでした。
ヒノキ花粉は、九州や、近畿、東海から関東と東北南部の一部で飛散開始しています。中国、四国も3月末にかけて飛散開始が確認される所が多くなるでしょう。この先、4月上旬にかけては暖かい日が多く、ヒノキ花粉の飛散が急増する見込みです。4月上旬は広い範囲でヒノキ花粉のピークとなるでしょう。ピークの期間は、およそ1週間から2週間ほどの見込みです。晴れる日や風が強い日は飛散量が増えるので万全な花粉対策を心がけて下さい。仙台はヒノキ花粉の飛散量は少なく、はっきりしたピークは現れない見込みです。
●スギ・ヒノキ花粉の飛散はいつまで?
ヒノキ花粉がピークを過ぎるとまもなく、九州から東北では花粉の本格的な飛散は終了するでしょう。1平方センチメートルあたり10個以上のやや多い花粉を観測するような本格的な飛散は、九州では4月上旬まで、中国・四国から東北の多くの地域では4月中旬まででしょう。東海地方の一部は4月下旬までの見込みです。
ただ、本格的な飛散が終了しても5月上旬頃までは、各地で花粉がわずかに飛ぶ日があるでしょう。花粉に敏感な方は、引き続き対策を行いましょう。
●シラカバ花粉の飛散開始時期(北海道)
北海道のシラカバ花粉は4月下旬に飛散開始となる見込みです。北海道のシラカバ花粉が飛び始める時期は、春(3~5月)の気温が高いと早まる傾向があります。今年は3月の気温が平年より低く推移しているものの、4~5月の気温は平年並みか高くなる見込みです。このためシラカバ花粉の飛散開始は、例年並みか早いでしょう。
●日本気象協会の花粉飛散予測とは
日本気象協会は1990年からスギ花粉の飛散予測を発表しています。日本気象協会の花粉飛散予測は前シーズンの花粉飛散結果や今後の気温予測などの気象データをもとに、全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報、花芽の現地調査の結果などをふまえて予測しています。