「ゆっくりすべり」地震頻発 千葉県東方沖 震度5弱程度の強い揺れ注意 備えを
千葉県東方沖では地震が頻発しています。昨日1日に気象庁が発表した、地震調査委員会の調査結果によると、「今後も引き続き地震が発生し震度5弱程度の強い揺れが観測される可能性があるため、強い揺れに注意が必要である」とのことです。日頃から地震への備えを確認し、いつ揺れに見舞われても身を守ることができるようにしておきましょう。
●ここ1週間の地震回数 千葉県東方沖を震源とする地震が頻発
上の図は、日本全体でこの1週間に震度1以上を観測した地震の震央を、地図上に示したものです。ここ7日間(2月24日12時00分~3月2日12時00分)では、震度1以上の地震を84回観測しました。
なかでも先月末からは千葉県東方沖や千葉県南部を震源とする地震が相次いで発生しています。今日2日1時49分頃にはマグニチュード5.0の地震が発生し、千葉県一宮町、睦沢町、長生村、白子町、長南町、千葉市若葉区、いすみ市で震度4を観測。さらに3時38分頃にはマグニチュード3.8の地震が発生し、千葉県一宮町睦沢町、長南町で震度3を観測しました。
●震度5弱程度の強い揺れに注意
昨日1日、気象庁は千葉県東方沖の地震活動について、地震調査研究推進本部地震調査委員会による調査結果を発表しました。
それによると、
千葉県東方沖では、本年2月26日から震度1以上を観測する地震が多くなるなど地震活動がやや活発化する中、2月29日18時35分頃にM4.9(速報値)の地震(最大震度4)、3月1日5時43分頃にM5.2(速報値)の地震(最大震度4)が発生するなど、地震活動が継続しています。
・過去にも数年に一度程度の頻度でゆっくりすべりを伴う同様の地震活動が観測されている。これまでに、1996年、2002年、2007年、2011年、2014年、2018年に見られており、1週間から数か月間程度地震活動が継続することがある。また、2007年には最大震度5弱を観測している(上図参照)。
・過去の地震活動を踏まえると、今後も引き続き地震が発生し震度5弱程度の強い揺れが観測される可能性があるため、強い揺れに注意が必要である。
と、評価されたとのことです。
●地震に備えて
地震は突然襲ってきます。いつ揺れに見舞われても身を守ることができるように、日頃から以下のポイントを確認し、備えましょう。
① 非常時の水・食料の備蓄、非常持ち出し品を準備しておいてください。備蓄には使った分だけ買い足していく「ローリングストック」をぜひ活用してください。
② 家具の固定をしましょう。万が一、倒れてきた場合でも通路をふさがないような配置にしておくと安心です。また、ガラスには飛散防止フィルムを貼るなど、日頃から家の中の安全対策を徹底しましょう。
③ 地震が発生したときの連絡手段や集合場所について、あらかじめ家庭で話し合っておきましょう。
④ 普段通る道に危険な場所や物がないか確認しておきましょう。また、地盤の弱い場所や地震によって地盤の緩んだ場所は、雨などによって土砂災害が発生することがあります。前もって周囲の状況を確認しておいてください。
●大きな地震が起きたら
緊急地震速報が発表されたり、突如揺れを感じたりした時も、慌てずに適切な行動がとれるよう、とるべき行動を知っておくようにしましょう。安全を確保するための行動例は以下の通りです。
① 家庭では頭を保護し、丈夫な机の下など安全な場所に避難してください。あわてて外に飛び出したり、無理に火を消したりしないようにしてください。扉を開けて避難路を確保することも大切です。
② エレベーターでは最寄りの階で停止させて、すぐに降りてください。
③ 街中ではブロック塀の倒壊等に注意しましょう。また、看板や割れたガラスの落下に注意してください。丈夫なビルのそばであれば、ビルの中に避難してください。
④ 自動車運転中はあわててスピードを落とさないでください。急ブレーキはかけず、緩やかに速度をおとしましょう。ハザードランプを点灯し、まわりの車に注意を促してください。大きな揺れを感じたら、道路の左側に停止してください。
⑤ 山やがけ付近では落石やがけ崩れに注意してください。