北陸 15日(木)は南風が強まる 融雪やなだれに注意 16日(金)は気温急降下
15日(木)は、前線を伴った低気圧が日本海を進み、北陸地方では南寄りの風が強まるでしょう。季節外れの暖かさも続き、「春一番」の発表があるかもしれません。積雪の多い山間部では融雪が進みますので、なだれや融雪による土砂災害などに注意が必要です。16日(金)は、一転して冬型の気圧配置となるため、気温が急降下するでしょう。体調管理に注意してください。
●15日(木)は、南風が強まり気温上昇 積雪の多い山間部はなだれや土砂災害に注意
15日(木)は、前線を伴った低気圧が日本海を進むでしょう。北陸地方では、前線に向かって南寄りの風が強まるでしょう。条件がそろえば春一番の発表があるかもしれません。(※)
また、14日(水)は各地とも気温が上がり、最高気温は富山で19.6度、金沢で18.6度と、いずれも4月下旬並み、新潟は16.5度、福井は18.9度と、ともに4月中旬並みの暖かさとなりました。
15日(木)も、低気圧や前線に向かって暖かい空気が流れ込み、最高気温は富山や金沢で20度、福井で19度、新潟で16度など、14日(水)と同じ位まで上がりそうです。
積雪の多い地域でも気温が上がり、新潟の湯沢や関山などは15度前後まで上がる予想です。夕方以降は雨も降りだしてきますので、雪解けが急激に進むでしょう。なだれや融雪による土砂災害に注意してください。
(※)春一番の条件
北陸地方における「春一番」は次の4つの条件が目安となっています。
①「立春」から「春分の日」の間であること。
②日本海で低気圧が発達すること。
③新潟、富山、金沢、福井のいずれかの気象台で風速(10分平均値)10m/s以上の南成分(ESE~WSW)の風が観測された場合に加え、上の気象台を除く新潟、富山、金沢、福井のいずれかの気象台で風速(10分平均値)6m/s以上の南成分(ESE~WSW)の風が観測された場合。
④最高気温が前日より高いかほぼ同じになること。
また、「春一番」は出現しない年もあるため、平年日を算出していません。
●16日(金)は一転、気温急降下 この先も気温乱高下
16日(金)は、低気圧は北海道の東へ遠ざかり、前線は本州の南の海上へ離れるでしょう。北陸付近では、一時的に冬型の気圧配置となる見込みです。北寄りの風に変わり、上空には一時的に寒気も入るため、気温は前日から一転して急激に下がるでしょう。16日(金)の最高気温は、前日と比べて10度以上下がる所が多くなり、体にこたえる寒さとなりそうです。体調管理に注意してください。
一方、冬型は一時的で、17日(土)以降は再び上昇傾向で、18日(日)~20日(火)にかけては最高気温が20度に達する所があるなど、季節先取りの暖かさが続きそうです。ただ、このまま春へ一直線というわけではなく、21日(水)は再び気温が急降下しそうです。
気温の変動が非常に大きくなるので、風邪などひかないように注意してください。
●春は強風の季節
春は穏やかなイメージがありますが、実際は強風の吹きやすい季節となります。
図は月別の平均風速で10メートル以上の日数の平年値を示したものになりますが、新潟や金沢など、日本海の外海に面した所では冬の季節風の影響が強く、12月~2月が強風の多い期間となっています。
一方、高田・富山・福井など、日本海の沿岸からやや内陸に入った所や、日本海の外海に直接面していない所では、3月~5月が強風の多い期間となっています。
春に強風が多い理由は、低気圧が発達しながら日本海を通りやすくなるためです。暖かい春の空気と冷たい冬の空気が日本付近でせめぎあうことで、南北の温度差が大きくなり、低気圧が日本海で急速に発達しやすくなります。「春一番」はもちろん、「メイストーム」も、日本海低気圧による南寄りの強風を指すことが多くなっています。
北陸地方の場合、南寄りの風は山を越えてくる風となるため、「フェーン現象」となることが多く、気温が極端に高くなることがあります。また、南風になると、地形効果で南北に走る川筋の地域を中心に局地的に風が強まります。過去には橋でトラックの横転事故が相次いだことがあります。
これから5月ごろまでは日本海で低気圧が発達しやすい時期となるため、南寄りの強風に注意が必要な季節となります。