この先の東北地方は、季節外れの暖かさから一転、10日(金)の雨を境に強い寒気が流れ込む予想です。北部の平地では雨に雪が混じり、初雪となる可能性があります。気温のアップダウンが大きくなるため、激しい寒暖差に注意が必要です。

●きょう7日 強まる雨や風、高波などに注意・警戒

きょう7日は、寒冷前線が東北地方を通過し、雨や風が強まっています。

福島県では今朝が雨のピークとなり、郡山市で36.5mm(午前7時6分)、いわき市山田で38.5mm(午前10時26分)など、局地的に激しい雨が降りました。今回は前線通過に伴い、短時間で雨が強まったのが特徴です。午後2時現在、東北南部の15の観測地点で、11月としては観測史上1位(1時間降水量)の記録を更新しました。

また、南から西寄りの風が非常に強く吹いている所もあります。午後2時00分までの最大瞬間風速は、山形県酒田市の飛島で29.9メートル(午前11時33分)、八戸市で29.3m/s(午前11時29分)を観測しました。

午後2時現在、東北北部を中心に広く強風注意報が発表中です。日本海側では暴風警報や波浪警報、大雨警報が出ている地域もあります。このあと夕方にかけて暴風に警戒してください。日本海側の海上では、夜遅くにかけて高波にも警戒が必要です。また、東北地方では、今夜遅くにかけて大雨による土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒してください。

●8日(水)~14日(火) 週末は北部で初雪の可能性

あす8日(水)から9日(木)にかけて、広く秋晴れとなるでしょう。特に、9日(木)は東北北部もよく晴れて、絶好の紅葉狩り日和になる見込みです。

10日(金)は前線が日本付近を通過するため、午後は広い範囲で本降りの雨となる予想です。白神山地周辺など、局地的に雷を伴って雨脚の強まるおそれがあります。天気の急変に注意してください。また、風が海上を中心に強まり、荒れた天気となるでしょう。

11日(土)は、上空1500メートル付近でマイナス6℃以下(平地で雪が降る目安)の寒気が、東北北部まで南下する予想です。強い寒気の影響で、盛岡など北部の平地でも雨に雪の混じる所があるでしょう。山沿いでは積雪となるおそれもあるため、積雪や路面の凍結によるスリップ事故などに注意してください。冬用タイヤへの交換など、雪道用の装備を早めに済ませてください。

●15日(水)~20日(月) 日本海側は時雨れる

15日(水)以降は、気圧の谷や寒気の影響で、日本海側は雨の降る日が多い予想です。太平洋側は南部の沿岸部ほど晴れやすいでしょう。晴れマークが並んでいる仙台など空気が乾燥しやすくなるため、外出の際は保湿対策を心がけると良さそうです。

最低気温・最高気温ともに、平年並みの日が多いでしょう。晴れた日の朝は放射冷却が強まり、内陸を中心に冷え込みが強まりそうです。一日の寒暖差も大きくなるため、体調管理に注意してください。

●シーズン最初の雪 慣れていても注意

冬の時期に雪の多い所に住んでいる方でも、ひと夏を過ぎると、雪道での車の運転感覚を忘れがちです。シーズン最初の雪は、たとえ雪に慣れている方でも、以下の2つのことに注意が必要です。

(1) 必ず、スタッドレスタイヤに交換するか、タイヤチェーンを装着しましょう。スタッドレスタイヤは、溝が十分にあるかどうかを、事前に確認してください。あまり使っていないスタッドレスタイヤでも、時間が経てば、劣化が進みますので、シーズン前に点検が必要です。

(2) たとえ急いでいても、急ブレーキ、急なハンドル操作、急発進、急な車線変更など「急」のつく運転はやめましょう。「急」のつく運転をしてしまうと、車がスリップしやすくなります。車を発進する時や上り坂では、タイヤが空転してしまわないよう、アクセルをじわりと踏み込んでください。下り坂では、エンジンブレーキを基本として、アクセルとブレーキも適度に調整して、速度を落としてください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士