連休明けは、前線を伴った低気圧が沿海州方面で急激に発達するでしょう。前線や低気圧に向かって、この時期としては異例の暖気が流れ込むでしょう。南寄りの風が強まってフェーン現象の効果もあり、11月としては異例の高温となるでしょう。また、6日(月)夜遅く~7日(火)午前中にかけて、寒冷前線が北陸地方を通過するでしょう。短時間に強い雨や落雷などに注意が必要です。沿岸部では前線通過後、波が急激に高まる所がありそうです。交通機関が大きく乱れるおそれがあるので、最新の気象情報と交通情報を随時確認して下さい。

●5日(日)も気温上昇 福井を中心に夏日地点多数

きょう5日(日)は、北陸付近に停滞していた前線が弱まり、日中は広く晴れて日差しがたっぷりと降り注いだ所が多くなりました。加えて、上空には9月下旬頃の暖かい空気が流れ込んだため、福井県を中心に気温が上がり、夏日となった所もありました。

福井県の勝山では26.3度と、11月としては統計開始以来最高となった他、石川県の小松では3日連続の夏日となりました。小松では過去の11月の夏日日数の連続記録・最多記録ともに2日となっており、これら2つの最多記録を更新しました。その他、最高気温は広く平年を4度~8度も上回った所が多く、季節外れの暖かさとなりました。

●6日(月)は低気圧急発達 記録的な高温か 南寄りの強風にも注意

週明け6日(月)は、前線を伴った低気圧が急速に発達しながら沿海州方面を進むでしょう。前線や低気圧に向かって、上空1500メートル付近で+15度前後の暖気が北陸地方に流れ込むでしょう。これは、11月としては記録的な高温となった3日(金・祝)よりも強く、9月上旬並みの暖気となります。加えて、前線や低気圧に向かって南寄りの風が強まるでしょう。北陸地方は山を越えてくる風となり、フェーン現象の効果が加わるでしょう。さらに、午前中を中心に晴れ間の広がる所が多くなる予想となっているため、気温の上がる要素が揃っています。

6日(月)の最高気温は、富山・金沢で27度、福井は26度、新潟は25度と、各地とも夏日が予想されます。もし夏日となれば、新潟・富山は11月の夏日日数の過去最多を更新、金沢・福井でも過去最多に並ぶこととなります。また、富山は日差しの出方や風速によっては、予想以上に気温が上がり、真夏日に迫る可能性もあります。

また、南寄りの風が強まり、特に南北に流れる川沿いの地域では局地的に非常に強い風が吹くおそれがあります。最大瞬間風速では20~30メートルになるおそれがあります。交通機関が乱れる程の強風となり、車の運転も南北に流れる川の橋の上ではハンドルを取られやすくなるので要注意です。最新の気象情報と交通情報を随時確認するようにしてください。

●6日(月)夜遅く~7日(火)午前中は寒冷前線通過 警報級大雨の可能性

低気圧から延びる寒冷前線が、6日(月)夜遅く~7日午前中にかけて北陸地方を通過するでしょう。前線に向かって暖かく湿った空気が入るため、大気の状態が非常に不安定となるでしょう。

前線通過時を中心に短時間に強い雨が降り、局地的には1時間に30ミリ以上の激しい雨の降る所もある見込みです。これは、バケツをひっくり返したように降る雨で、車の運転は危険となります。石川県では寒冷前線に伴う発達した雨雲が海上から流れ込みやすく、警報級の大雨となるおそれがあります。

強い雨の降っている時間は長くはないものの、低い土地の浸水や河川や用水路の急激な増水に注意して下さい。アンダーパスが冠水する可能性もありますので、車の運転には注意が必要です。

●前線通過後は西寄りの風が強まる 急激に波が高まり、警報級の高波の恐れ

寒冷前線通過後~7日(火)にかけては、吹き返しの西寄りの風が強まるでしょう。新潟や石川の沿岸部を中心に最大風速で15メートル以上、最大瞬間風速は陸上で石川で35メートル、新潟で30メートル、富山・福井でも25メートルの見込みです。低気圧が予想よりも発達した場合は、警報級の暴風となるおそれもあります。

また、寒冷前線通過前は南風(ほとんどの地域で離岸風)のため、沿岸部では波は低いですが、通過後は西風(石川県や新潟県を中心に向岸風)に変わるため、波が急激に高まって、しけや大しけとなるおそれがあります。予想される波の高さは、新潟や石川で6メートルが予想され、警報級の高波となるおそれがあります。福井でも4メートルとなるでしょう。また、7日(火)は各地ともうねりを伴う見込みです。船舶などの便は大きく乱れるおそれがありますので、最新の情報に注意して下さい。

情報提供元: tenki.jp日直予報士