関東 雨やんだ所も油断せず 大雨後の注意点は 土日は日差しと厳しい暑さ戻る
きょう8日(金)、関東地方は雨のピークを過ぎた所が多いものの、あす9日(土)の明け方にかけては一部に発達した雨雲がかかるでしょう。これまでに大雨となった所では河川や用水路、アンダーパス、斜面やガケなど危険な場所には近づかないでください。土日は日差しと厳しい暑さが戻るでしょう。
●千葉県で線状降水帯が発生 記録的な大雨に
きょう8日(金)、関東地方は台風13号の接近に伴って千葉県を中心に発達した雨雲がかかりました。千葉県では線状降水帯が発生して非常に激しい雨が同じ場所で降り続き、記録的短時間大雨情報があちらこちらで発表されました。
千葉県茂原市では、わずか6時間で278.0ミリと、観測史上1位の雨量を観測。そのほか6時間降水量は大多喜町262.5ミリ、鴨川市249.0ミリと、ともに観測史上1位で、まさに「記録的」な大雨に。SNSなどによりますと、土砂崩れや道路の冠水などがあちらこちらで発生し、高速道路では通行止めの区間が出るなど、生活に大きな影響が出ました。
台風13号はきょう8日(金)午後3時現在、御前崎市の南南西約180キロにあって、ゆっくり北東へ進んでいます。このあとは本州に上陸する前に熱帯低気圧に変わるとみられます。
●あす明け方まで局地的な雨の強まりに注意
午後5時現在、茨城県北部で雨のピークを迎えており、茨城県や栃木県、千葉県では今夜にかけても非常に激しい雨の降る所があるでしょう。あすに日付が替わる頃には雨の峠を越えるものの、あすの明け方までは局地的に激しい雨や雷雨となる所がありそうです。
記録的な大雨となった所では少しの雨でも土砂災害や川の増水、氾濫などに厳重な警戒が必要です。
●大雨後の注意点
大雨になった場合、雨が止んだ後でも、油断できません。大雨の後は、以下のような危険な場所には、近づかないでください。
① 河川や用水路に近づかない。
大雨の後は、小さな河川や用水路でも、水量が増えて、流れが速くなる場合があります。また、河川や用水路から水があふれると、道路との境が分からなくなり、足をとられるおそれがあります。上流で大雨になった場合、上流から流れてくる水は、下流に届くまで時間がかかります。雨が止んだ後でも、下流は水位が高いままという場合もありますので、河川や用水路には、近づかないでください。
② アンダーパスに近づかない。
雨水はアンダーパスに流れ込むため、すぐに冠水してしまいます。車が水没して故障し、車内に取り残されると、非常に危険です。また、アンダーパスが一度冠水すると、なかなか水が引かないので、無理をしないで迂回するなど、アンダーパスには、近づかないでください。
③ 斜面・ガケに近づかない。
大雨の後は、土の中に多量の水分が含まれて、溜まっています。そのため、雨が止んでしばらくした後に、山崩れなど土砂災害が発生する場合があります。山から「普段聞きなれない音」や「地鳴りのような音」がする場合は、土砂災害の前兆の一つです。大雨の後、数日間は、斜面・ガケには近づかないでください。
●土日は日差しと厳しい暑さ戻る 大雨の片づけなどは熱中症対策を
あす9日(土)の日中は天気が回復し、各地で日差しが届くでしょう。
きょうは雨により昼間も気温が上がらず、暑さが収まりましたが、あすは一転、また暑くなります。きょうの東京都心の最高気温(午後5時まで)は未明に観測した25.2℃と、約2か月ぶりに真夏日から解放されましたが、あすは再び33度まで上がる予想です。
各地ともきょうとの気温差が大きくなり、熱中症のリスクが高くなります。10日(日)も晴れて、暑さが続くでしょう。内陸部では35℃近くまで上がる所もありそうです。大雨の片づけなどは、熱中症にならないよう、こまめに休憩や水分をとるようにしてください。