三重県や和歌山県 わずか1日で500ミリ以上 平年8月ひと月分を大きく超える大雨
台風7号の影響で、三重県や和歌山県では、24時間で500ミリ以上の雨を観測した所があります。平年8月ひと月分を大きく超える雨が、わずか1日程度で一気に降りました。このあとも、台風の動きが遅いため、さらに雨量が増え、災害の危険度が一気に高まるおそれがあるため警戒が必要です。
●たった24時間で500ミリ超えの大雨
きょう15日午前5時前に和歌山県潮岬付近に上陸した台風7号。午前9時現在は和歌山市付近にあって、近畿地方の広い範囲と、四国や東海の一部を暴風域に巻き込みながら北上しています。このあとも、時速15キロと自転車並みの速度で北上し、15日夜遅くに、日本海に抜ける見込みです。その後は、日本海をスピードアップしながら北上、18日に北海道の北で温帯低気圧に変わる見込みです。
紀伊半島周辺では台風の上陸前から断続的に発達した雨雲がかかり、雨量が多くなっています。午前9時までの24時間降水量の日最大値は、三重県大台町(宮川)539.5ミリ、和歌山県の那智勝浦町(色川)519.0ミリと、500ミリを超える大雨を観測しました。これは平年8月ひと月分(色川の8月平年雨量:429.0ミリ)を大きく超えるほどの大雨です。
また、台風から離れた所でも局地的に雨雲が発達していて、岩手県久慈市では264.0ミリと、8月の1位の値を更新しました。
昨夜(14日)~15日に明け方にかけて、京都府や鳥取県、奈良県で記録的短時間大雨情報が発表。15日朝は、岡山県と鳥取県で線状降水帯が発生しました。
●予想される24時間降水量
台風の速度が遅いため、このあとも更に雨量が増える見込みです。
16日午前6時までの24時間に予想される雨量は、多い所で、
東海地方 350ミリ
近畿地方 300ミリ
中国地方 250ミリ
四国地方、北陸地方、関東甲信地方 200ミリ
の見込みです。
線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。
土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。また、落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。
●台風から離れた所も線状降水帯発生のおそれ
台風や台風周辺から湿った空気が流れ込み、台風から離れた所でも局地的に雨雲が発達し、線状降水帯が発生しやすい状況が続きます。
四国や中国地方では、きょう15日午後にかけて
近畿や東海では、きょう15日夜にかけて
関東甲信では、きょう15日午前中にかけて
台風が日本海に抜けたあとも、湿った南風の影響で、近畿や東海などを中心に、あす16日にかけて活発な雨雲がかかるおそれがあります。
不要不急の外出はさけ、むやみに川や家の裏山などには近づかないようにしましょう。