台風6号が最接近している九州では、大荒れの天気が長く続いています。暴風雨のピークはあす10日朝までとなるでしょう。引き続き、大雨や暴風、高波に厳重に警戒し、夜間も安全な場所でお過ごしください、また、台風7号は「強い」勢力で北上し、お盆の交通など影響も。

●九州で8月ひと月分を超える雨量 災害に厳重警戒

台風6号が最接近している九州では、大荒れの天気が長く続いています。
特に台風本体の雨雲がかかり続けている九州南部で雨量が増えていて、午後2時40分までの48時間降水量は鹿児島県屋久島町小瀬田で504.5ミリ(8月として1位の値を更新)、宮崎県美郷町南郷で497.0ミリ、鹿児島県錦江町で472.5ミリ(8月として1位の値を更新)などとなっていて、たった2日間で500ミリ前後という記録的な大雨となっています。
午後3時現在、鹿児島県と宮崎県の広い範囲に「土砂災害警戒情報」が発表中です。降り続く大雨で、避難が必要な危険な状態となってきています。山の斜面や崖の近く、川や海のそばなど危険な場所には決して近づかないでください。

また、九州では風も強く吹いていて、横殴りの雨となっています。午後3時現在、鹿児島県と熊本県の一部が風速25メートル以上の暴風域に入っています。

●予想降水量

九州では大荒れのピークはあす10日朝までとなるでしょう。暴風雨に引き続き厳重に警戒し、夜間も安全な場所でお過ごしください。

<大雨>
10日12時までの24時間に予想される雨量(多い所)
九州南部、九州北部地方、四国地方 300ミリ
東海地方、近畿地方 200ミリ
奄美地方、中国地方 150ミリ

11日12時までの24時間に予想される雨量(多い所)
四国地方 100から200ミリ
九州南部、九州北部地方、中国地方、近畿地方、東海地方 50から100ミリ

線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。

<暴風・高波>
九州北部地方では10日にかけて、海上を中心に猛烈な風が吹き、うねりを伴った大しけとなる所があるでしょう。
九州南部や四国地方でも10日にかけて非常に強い風が吹き、うねりを伴った大しけとなる所があるでしょう。
9日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
九州北部地方 30メートル(40メートル)
九州南部 28メートル(40メートル)
奄美地方 25メートル(35メートル)
四国地方 23メートル(35メートル)

10日に予想される最大風速(最大瞬間風速)
九州北部地方 30メートル(40メートル)
四国地方 23メートル(35メートル)

9日に予想される波の高さ(うねりを伴う)
九州南部、九州北部地方、四国地方 7メートル
奄美地方 6メートル

10日に予想される波の高さ(うねりを伴う)
九州北部地方 7メートル
九州南部、四国地方 6メートル

暴風に厳重に警戒し、うねりを伴った高波に警戒してください。

●台風7号 勢力を強めてお盆に北上 交通の影響注意

そして、もう1つの気になる台風7号の情報です。

台風7号はきょう9日正午、小笠原近海でゆっくりと西へ進んでいます。
この先、次第に発達する見込みで、あす10日から12日にかけ暴風域を伴って、小笠原諸島に接近する恐れがあります。
11日には「強い」勢力になる予想となっていて、その後も北上を続け、14日(月)の時点でも関東のすぐ南で勢力は「強い」となっています。

まだ予報円は広く進路は定まっていないものの、予報円の中心に近い場所を通るほど、関東にも影響が大きくなりそうです。
関東や東海など、お盆の交通などにも影響が出る可能性は高いでしょう。

この夏は東京都心で過去最多猛暑日が記録されるなど、記録的な暑さとなっていますが、これまで日本付近には太平洋高気圧が勢力を広げていたために、海水をかき混ぜる擾乱が進むことがなかったことから、関東の南の海面水温が平年よりも高くなっています。
ちょうど台風7号は海面水温の高い所を通過する予想で、強い勢力を保ちながら近づく恐れがあります。

今後の情報に注意し、早めの備えを行ってください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士