台風6号は久米島を再び暴風域に巻き込みながら東よりへ進んでいます。沖縄本島や奄美は今週末は大雨や暴風の影響が長引く恐れがあります。来週は進路を北よりに変えて、西日本にかなり接近、または上陸の可能性が出てきました。

●沖縄や奄美は土日とも大荒れ 猛烈な風も

台風6号はきょう(4日)午後5時現在、大型で強い勢力。きょうの昼頃までは東シナ海で「ほとんど停滞」していましたが、午後になってゆっくりと東へ進み始めました。

久米島はきのう(3日)の午後にはいったん暴風域を抜けましたが、きょうの午後になって再び暴風域に入っています。久米島空港では午後2時41分に最大瞬間風速38.1メートルを観測。

今後、沖縄本島や奄美では土日にかけて大荒れの天気が長く続く見込みで、特に6日(日)は風が強まります。6日に予想される最大瞬間風速は40~60メートル。電柱が折れたり、トラックが横転するような猛烈な風です。

できる限り早め早めの対策を心がけて、週末は不要不急の外出は控えるようにしてください。

●来週は西日本に直撃 太平洋側は接近前から大雨警戒

台風6号は来週には進路を北よりに変えて、8日(火)~9日(水)頃に九州や四国にかなり接近または上陸する可能性が出てきました。

ただ、雨の影響は接近よりかなり前から出てきそうです。特に九州南部や四国、紀伊半島など太平洋側では6日(日)頃から雨量が増える恐れがあります。72時間予想積算雨量を見ても、宮崎県や高知県、三重県などで多く予想されていることが分かります。南東に開けた斜面では特に大雨が長引く見込みで、土砂災害などに警戒が必要です。

夏台風は動きが遅く、雨量が多くなる傾向があるため、雨への備えを万全にしておいてください。

●北海道には前線停滞 過去の記録を上回る大雨の恐れ

北海道は前線が停滞することで週明けにかけて活発な雨雲がかかり続ける恐れがあります。

上の図は、その地域で過去最も多く降った雨量と、これから7日午後6時までに予想される72時間積算雨量との比較(既往最大比)です。黄色やオレンジのエリアは100%以上となっており、今回の雨で、過去最も多く降った雨量を超える大雨になる可能性があることを示しています。こうしたエリアでは甚大な被害が発生する可能性が高まります。

北海道では6日にかけて、総降水量が8月の平年のひと月の雨量を超える大雨となるおそれがあります。ハザードマップを予め確認するなど、早めに避難できるように備えてください。

●大雨への備えを

今回の台風では大雨が心配されますが、事前に備えておくポイントは、次の3つです。

1つめは、水害に備えて、雨どいや排水溝、側溝を掃除し、水はけを良くしておきましょう。砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておいてください。

2つめは、浸水による被害を防ぐため、家財道具や家電製品、食料品などは、可能な限り、高い所や2階以上へ移動させておくと良いでしょう。押し入れの下の段に入っているものは、上の段に移しておくだけでも、被害を小さくできます。

3つめは、電源のコンセントは抜いておくと良いでしょう。電源のコンセントが水につかると、漏電やショート、感電の恐れがあります。

いずれも、台風が近づいてから備えるのではなく、台風情報を確認して、早めに対策を行ってください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士