あす9日(日)にかけて九州から東北の日本海側を中心に大雨となるでしょう。大雨により道路にも影響が出る恐れがあります。特に、九州や中国地方、東北を中心とした広い範囲で通行止めや速度規制などの影響リスクが高くなっています。また、冠水した道路を走行するのは危険ですので、避けるようにしてください。

●日本海側を中心に大雨に警戒

きょう8日(土)、梅雨前線が日本海を通り、東日本から日本の東にのびています。前線は、きょう8日(土)の夜には東日本から北日本に北上し、10日(月)にかけて本州付近に停滞する見込みです。前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込んでおり、前線の活動が活発な状態が続くでしょう。

あす9日(日)にかけてが大雨のピークで、九州から東北の日本海側を中心に道路があっという間に冠水するほどの非常に激しい雨や激しい雨が降り、大雨となる見込みです。太平洋側でも所々に活発な雨雲がかかり、激しい雨の降る所があるでしょう。10日(月)にかけても雨が続き、九州から北陸を中心にさらに雨量が多くなる恐れがあります。

●道路の気象影響リスク大

この大雨により車を運転すること自体が危険な場所も出てきそうです。

道路の気象影響予測を見ますと、特に九州や中国地方、東北で、あす9日(日)にかけて大雨による道路影響リスクが高くなっており、九州や中国地方では10日(月)にかけても影響が続くでしょう。近畿や北陸でもあす9日(日)にかけて影響リスクの高くなる期間があります。

通行止めや速度規制などの影響が広範囲に及ぶことが考えられますので、交通情報をこまめに確認してください。また、冠水した道路を走行することは危険です。車を運転して避難する場合も冠水した道路は避けるようにしてください。

道路ごとの詳細な情報は道路の気象影響予測も参考になさってください。なお、高速道路影響予測は天気予報に基づく予測です。実際の規制状況は道路管理者等の発表を確認なさってください。

●大雨の中 車を運転して避難する場合 注意点は

大雨の中、避難所へ車を運転して移動する場合でも、油断はできません。注意点は2つあります。

1つめは、雨の降り方が強い時には、いつも以上に慎重な運転をすることです。1時間に20ミリ以上の雨が降ると、ワイパーを速くしても見づらくなります。さらに、1時間に30ミリ以上の雨が降る場合は、高速で走っている時にブレーキが効かなくなる「ハイドロプレーニング現象」が起こる恐れがありますので、注意が必要です。

2つめは、避難場所へ向かう道を選ぶことです。降り続いた雨によって川が増水していたり、車道が冠水していたりすることもあります。川からなるべく離れた道を選んでください。道路が冠水している場合、タイヤの高さの半分を超える深さの中を走行すると、エンジンや電気系統に異常が生じ、走行不能となる恐れが高くなります。一般的な乗用車では、水位が30センチくらいで、マフラーが水につく車が増え、エンジンが止まってしまう可能性があります。水位が50センチを超えると車体が浮き気味になりコントロールが難しくなり、水位が70センチ以上では水圧で車のドアが開かなくなる恐れもあります。さらに、水深がもっと深くなったり、流れが速くなったりすると、車ごと流される場合もあります。大雨で冠水した道路は、川との境目が分かりにくいので、無理をしないで、車で避難するのをやめるのも、選択肢の一つです。

情報提供元: tenki.jp日直予報士