関東甲信 10日は平野部でも広く積雪 山沿いを中心に大雪の恐れ 車は雪の装備を
関東甲信は10日(金)の午前中から雪や雨が降り、平野部でも広い範囲で雪が積もることが考えられます。東京23区でも積雪となる所があるでしょう。11日(土)の明け方にかけては山沿いを中心に大雪となる恐れがあり、車は雪の装備が必要です。積雪や凍結による交通障害に注意してください。
●南岸低気圧 今回はまとまった降水に
10日(金)から11日(土)にかけては、関東地方の南岸を低気圧が通過します。関東甲信に時として大雪をもたらす「南岸低気圧」です。
今シーズンはこれまでにも度々、南岸低気圧が通過しましたが、降水そのものが弱いことが多く、平野部では広範囲での積雪はありませんでした。ただ、10日(金)にやってくる南岸低気圧は比較的まとまった降水をもたらすことが予想されており、内陸部を中心に「雪」となって、東京23区など平野部でも積もる可能性があります。
●雪はいつからいつまで?
10日(金)は、朝から雪の降りだす所があり、昼前からは広い範囲に雪雲がかかるでしょう。次第に降り方が強まるため、平野部でもあっという間に雪が積もり始める所がありそうです。沿岸部では昼頃からは雨に変わるでしょう。ただ、地上の気温が低く経過すると、そのまま雪が降り続くことも考えられます。大雪警報が発表される可能性があり、帰宅時間は交通機関に影響が出るかもしれません。
雪や雨は11日(土)の明け方にかけて降り続くでしょう。山沿いや山地では大雪となる恐れがあります。道路に雪がしっかり積もることが考えられますので、車はチェーンを装着するなど、雪の装備が必要です。11日(土)の朝は平野部でも道路に積雪が残っている所や、積もらなかった場合も濡れた路面が凍結している所があるでしょう。時間に余裕をもって行動するとよさそうです。
tenki.jpの「日直予報士」では、このあとも最新の情報を随時お伝えしていきます。関東甲信の雪予想はちょっとした気温や湿度などの変化で大きく変わってきますので、こまめにチェックしてください。
●除雪・防寒グッズの用意
積雪が予想される場合には、以下のような除雪・防寒グッズを早めに用意しましょう。
① 融雪剤やスコップなど除雪用具の確認をしてください。直前に準備しようとすると、手に入らないこともあります。
② 電気やガスの暖房が使えなくなる可能性があります。カイロや湯たんぽ、灯油ストーブなど防寒グッズを用意しておきましょう。
③ 停電時にも情報が得られるように、電池式のラジオやモバイルバッテリーなどがあると安心です。
④ 低温で水道が凍結するおそれもあります。水道の凍結対策や飲料水の備蓄、生活用水用に浴槽に水をためておきましょう。
グッズの使用期限や消費期限は定期的に確認し、積雪に備えるようにしてください。
●冬道の運転 注意するキーワードは「ふゆとじこ」
雪道の車の運転に慣れていない方は、10日(金)から11日(土)にかけての運転は控えた方がよさそうです。やむを得ず車を運転する際には、気をつけていただきたいポイントが、5つあります。
(1)冬道装備をしっかりと行いましょう。冬用タイヤに取り換えたり、タイヤチェーンを用意したりしましょう。雪道運転は、バッテリーが上がりやすくなります。遠出をする際は、予備のウォッシャー液やバッテリーを確認するなど、事前の点検も忘れないでください。
(2)ゆっくりと、慎重に運転しましょう。雨や雪が降った後に、気温が低いと、普段、慣れている道でも、思わぬ所が凍結している可能性があります。また、雪のない所でも、道路が黒っぽく見えたら、凍結している恐れがありますので、油断しないでください。
(3)時には、迂回や出控えることも、選択肢の一つです。ドライブプランなどを、一時的に変更するのも良いでしょう。
(4)時間に余裕をもって、出発しましょう。慌てると、凍結した道路でも、ついスピードが出てしまい、事故につながってしまいます。
(5)こまめに天気や道路情報を確認しましょう。天気予報が、急に「雨」から「雪」に変わるかもしれません。雪が降ると、道路が通行止めになることもあります。
5つのポイントの頭文字を並べて、「ふゆとじこ」と覚えてください。