台風12号は、強い勢力で石垣島の北をゆっくりと北上中。あす13日(火)未明にかけて、先島諸島では吹き返しの風が強まり、住家が倒壊するような「猛烈な風」に厳重な警戒が必要です。屋外は危険ですので、不要不急の外出は控えてください。

●強い台風12号 石垣島の北をゆっくり北上中

強い台風12号は、きょう12日(月)正午頃に石垣島付近を通過しました。
きょう12日(月)午後5時現在、強い勢力を維持したまま、石垣島の北北西約60kmの海上を「ゆっくり」北上しています。
中心気圧は965hPa、中心付近の最大風速は40 m/s (75kt)、最大瞬間風速は55m/s (105kt)です。

きょう12日(月)は、昼過ぎから台風の吹き返しの風が強まっていて、最大瞬間風速は、石垣島で40.1m/s(南西16:12)、西表島で40.0m/s(西北西15:01)、与那国島で38.3m/s(北15:34)を記録するなど、屋外の活動は極めて危険な暴風が吹いています。

このあともあす13日(火)にかけて、強い勢力を維持しながら、東シナ海をゆっくり北上する見込みです。
動きがまだ「ゆっくり」した速度であることから、先島諸島では台風の影響が長引くでしょう。暗くなる時間帯ですが、特に、暴風に厳重な警戒が必要です。

●あす13日朝にかけ八重山・宮古島地方で「猛烈な吹き返しの風」

<暴風・強風>
先島諸島では暴風が吹いており、あす13日(火)朝にかけて八重山地方では南西または北西、宮古島地方では南東の猛烈な吹き返しの風が吹き、特に、あす13日未明にかけては一部の住家が倒壊するおそれがあるほどの暴風が吹き荒れるおそれがあります。

不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重に警戒してください。
周囲が見えにくい暗い時間帯ですので、不要不急の外出は控えてください。

予想される最大風速(最大瞬間風速)
きょう12日(月)
八重山地方  40メートル(55メートル)
宮古島地方  35メートル(50メートル)

あす13日(火)
八重山地方  40メートル(55メートル)
宮古島地方  35メートル(50メートル)
久米島    15メートル(25メートル)

あさって14日(水)
八重山地方  15から19メートル(20から30メートル)
宮古島地方  10から14メートル(20から25メートル)
久米島    15から19メートル(20から30メートル)

●あす13日にかけて高波・高潮警戒 14日も高波警戒続く

<高波>
沖縄地方の沿岸の海域ではうねりを伴い、先島諸島では13日にかけて猛烈なしけとなる見込みです。うねりを伴う高波に厳重に警戒してください。
なお、先島諸島では14日も大しけが続く見込みです。

予想される波の高さ(いずれもうねりを伴う)
きょう12日からあす13日
八重山地方、宮古島地方 10メートル
沖縄本島地方 4メートル

あさって14日
八重山地方、宮古島地方、沖縄本島地方 4メートル

<高潮>
先島諸島では、12日夜のはじめ頃から海岸や河口付近での低い土地では、高潮による浸水や冠水に十分注意してください。また、台風の進路等によっては、先島諸島では13日にかけて警報級の高潮となるおそれがあります。久米島では、13日は海岸や河口付近での低い土地での高潮による浸水や冠水に注意してください。

予想される最高潮位(標高)と高潮に警戒・注意が必要な期間
八重山地方 12日夕方から夜遅く 1.5メートル
宮古島地方 12日夜のはじめ頃から夜遅く 1.3メートル 13日朝 1.3メートル
久米島 13日朝から昼前 1.5メートル 13日夜のはじめ頃から夜遅く 1.5メートル

●あす13日にかけて1時間に50ミリの「非常に激しい雨」

<大雨>
先島諸島では、13日にかけて多い所で1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る見込みです。
八重山地方では13日にかけて、警報級の大雨となる見込みです。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
なお、宮古島地方では台風の進路等によっては、13日にかけて警報級の大雨となるおそれがあります。

13日18時までの24時間に予想される雨量(多い所)
先島諸島 150ミリ

発達した積乱雲の下では、落雷や竜巻などの激しい突風などのおそれがあります。いったん雨が弱まっても、屋外活動などは空の変化に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、頑丈な建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。

●台風の暴風 家の中で いるべき所は

台風は、中心が近づくにつれて暴風をもたらし、さらに台風のスピードが遅いと、暴風が長い時間続く場合があります。また、台風の中心から離れていても、大気の状態が不安定になり、竜巻などの突風が吹くこともあります。暴風や突風によって、建物に様々な物が飛んでくることもありますので、室内でも十分な注意が必要です。

具体的には、台風が近づいている時には、屋内でもできるだけ窓から離れましょう。なるべく家の中心部に近い所で、窓のない部屋に避難してください。もし窓がある場合は、窓を閉めて、カーテンを引き、雨戸やシャッターがあれば、閉めておきましょう。風が強くなってからの屋外での作業は、暴風によって転倒する恐れがありますので、絶対にやめてください。

情報提供元: tenki.jp日直予報士