あす10日早朝、日本上空を「きぼう」(国際宇宙ステーション/ISS)が2度通過します。晴れていれば、広範囲で観察のチャンスがあります。

●早朝に「きぼう」が2度通過

あすは早朝に、上空約400kmにある国際宇宙ステーション(ISS、日本実験棟「きぼう」を含む)が、日本上空を2度通過します。
1回目は午前4時半頃、2回目は6時過ぎと、2回目は日の出の30分くらい前の予想です。
2度の通過で全国の広い範囲が観測可能エリアとなり、天候次第でチャンスがありそうです。
あすは未明から明け方にかけて、東の空に水星や土星、木星と月が揃って見えることもあり、早起きして天体ショーを楽しむのも良いかもしれません。

●ISS「きぼう」とは

国際宇宙ステーション(ISS)は、地上から約400km上空に建設された実験施設で、「きぼう」はそのうちの日本実験棟です。ISSはサッカー場くらいの大きさで、望遠鏡を使うと写真のように見えます。
条件次第では肉眼でも見ることができ、スマートフォンで十分に撮影可能です。
通過予想時刻の3分くらい前から、出現が予想される方角の空を、なるべく視野を広くして探すことがコツです。
光の点が、飛行機よりも速いスピードで流れていくため、見逃さないように探してみて下さい。

●西日本中心にチャンスあり

あすは、沖縄や九州~関東は高気圧に覆われ、晴れる所が多くなります。朝の内は太平洋側で雲の広がる所がありますが、雲の切れ間から「きぼう」をみるチャンスがあるかもしれません。
まだ、早朝は冷え込むため、観測の際は暖かい服装を心掛けてください。
一方、あす午前に北日本を前線が通過する見込みです。この影響で北陸は午前中は雲が多いでしょう。東北と北海道は、日本海側を中心に昼頃にかけて雪や雨となります。
札幌などは角度的に見やすい高さを通りますが、残念ながら天体観測にはあいにくの天気となりそうです。

情報提供元: tenki.jp日直予報士