- 週間ランキング
大陸からは「冬将軍」がひょっこり。一方、南には熱帯の空気を持つ台風26号があります。日本列島は夏と冬の2つの空気の板挟みとなっていて、今週の天気に影響を及ぼしそうです。
●夏と冬の渦の共存
衛星画像を見ると、日本を挟んで南と北に2つの渦を見ることができます。南の渦は、フィリピン付近を西進中の猛烈な台風26号の雲で、目がはっきりと写っています。一方、北の渦は冬のような強い寒気を伴う低気圧の雲です。これらは、暖かい空気の塊と冷たい空気の塊を現していて、日本付近はちょうど夏と冬の狭間に位置しているといえます。この2つの空気の動きが、今週の全国の天気に大きな影響を及ぼしそうです。
●週間天気 「北の渦」で日本海側は秋しぐれ
・あす(29日月曜日)
前線を伴った低気圧が日本海を発達しながら北上する見込みです。この前線が通過する北日本や北陸では、広く雨や雷雨となるでしょう。風も強まり、荒れた天気となりそうです。一方、関東から九州は、太平洋側を中心に晴れる見込みです。
・あさって(30日火曜日)以降
この前線や低気圧が通過した後は、水曜日(31日)頃にかけて、西高東低の冬型のような気圧配置となります。北日本の上空には大陸から冬のような強い寒気が流れ込み、北日本の日本海側や北陸の天気は時雨れ(しぐれ)、雨が降ったりやんだりとなるでしょう。また、この強い寒気の影響で、北海道の標高の高い所では雪に変わり、積雪となる可能性があります。この寒気は木曜日(1日)頃には通り過ぎ、北日本の日本海側や北陸も天気が回復し、全国的に晴れるでしょう。
●3日文化の日は「晴れの特異日」
11月3日は文化の日ですが、晴れの特異日として有名です。特異日とは、ある特定の天気が出現しやすい日のことを言います。11月3日文化の日の東京の晴れの出現率は70.0%。11月上旬でみても、晴れの出現率が70%以上の日は3日文化の日だけですので、晴れることが特に多いといえそうです。2018年の文化の日も、東京を含め全国的に大体晴れる予想となっています。
※出現率は、1981年から2010年の30年間の統計に基づくものです。また、この出現率で言う「晴れ」とは、日平均雲量が8.5未満のことをいいます。
●「南の渦」猛烈な台風26号の動き
きょう(28日)15時現在、猛烈な台風26号はフィリピンの東を西寄りに進んでいます。日本付近に直接的な影響が及ぶ可能性は低いですが、南西諸島は間接的な影響がありそうです。南西諸島では、火曜日(30日)にかけて波の高い状態が続く見込みです。台風の進路によっては、大シケとなる所もありそうです。また、台風と大陸の高気圧の間で気圧の傾きが大きくなるため、先島諸島では月曜日(29日)頃にかけて北寄りの風が強まる見込みです。高波や強風に十分な注意が必要です。