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気象庁は11日、エルニーニョ監視速報を発表。ラニーニャ現象は今後春の間に終息する可能性が高く、夏は平常の状態である可能性が高くなっています。
●4月の実況
気象庁は11日、エルニーニョ監視速報を発表しました。 4月のエルニーニョ監視海域の海面水温は基準値より低い値で基準値との差は-0.5℃、ラニーニャ現象発生の判断に使用している5か月移動平均値の2月の値は-0.9℃となり、6か月連続して-0.5℃以下でした。太平洋赤道域の海面水温は西部で平年より高く、中部から東部にかけて平年より低くなりました。海洋表層の水温は西部から中部で平年より高く、東部で平年より低くなりました。太平洋赤道域の日付変更線付近の対流活動は平年より不活発で、中部の大気下層の東風(貿易風)は平年より強くなりました。このような海洋と大気の状態はラニーニャ現象時の特徴を示しており、ラニーニャ現象が続いているとみられます。
●今後の見通し
太平洋赤道域の海洋表層では、西部から中部にかけての暖水の東進が見られ、この暖水が今後東部に達すれば海面水温の平年より低い傾向を解消に向かわせると考えられます。エルニーニョ予測モデルは、エルニーニョ監視海域の海面水温が今後基準値に近づき、夏から秋にかけて概ね基準値に近い値で推移すると予測しています。以上のことから、今後春の間にラニーニャ現象が終息する可能性が高く、夏は平常の状態である可能性が高くなっています。
●西太平洋熱帯域及びインド洋熱帯域の状況
西太平洋熱帯域: 4月の西太平洋熱帯域の海面水温は、基準値に近い値でした。今後夏から秋にかけて基準値より低い値か基準値に近い値で推移すると予測されます。
インド洋熱帯域: 4月のインド洋熱帯域の海面水温は、基準値より低い値でした。今後夏から秋にかけて基準値より低い値か基準値に近い値で推移すると予測されます。