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日本気象協会では、あんずの開花予想も発表しています。
長野県千曲市「あんずの里」のあんずの開花は、あす29日(平年より9日早い)と予想されています。一帯が優しいピンク色に染まるのは、まもなくです。
●千曲市は日本一のあんずの里
千曲市は長野県北部、長野市の南に位置し、中央に千曲川の流れる自然豊かな市です。市内・倉科地区にある、なだらかな傾斜地に、あんずが植えられています。
これは元禄時代、伊予宇和島の豊姫様が松代藩主・真田幸道公に輿入れ(こしいれ)する際、故郷を懐かしんで持ち込んだ苗が原型とされています。それから長い年月が経ちましたが、今もなお、地元の人々に大切に育てられています。これほどまでに大切にされるのは、この地域の冬の寒さは大変厳しいため、それを乗り越え花を咲かせ、待ち遠しい春本番を告げてくれる存在だからなのかもしれません。
特に、森地区の展望台や展望台公園からの眺めは格別で、見渡すかぎり一面に広がるあんずの花畑は、「一目十万本」「日本一のあんずの里」と呼ばれています。また、遠くには戸隠山や飯綱山、さらには雄大な北アルプスまでをのぞめ、鮮やかに染まったあんずの里とダイナミックな山並みを同時に楽しめ、自然豊かな山国・信州らしさをも満喫できるスポットとして人気を集めています。
●2018年あんずの里 開花予想 平年よりかなり早い
あんずはサクラ同様に、秋から冬にかけての一定期間低温にさらされることで花芽が休眠から目覚め(休眠打破)、その後の気温の上昇に伴い生長すると考えられています。今年は、寒い冬となったことから、休眠打破が順調に行われ、その後は3月に入って気温の高い日が多くなったため、花芽の成長は早まっていると考えられます。このため、日本気象協会では、あんずの里のあんずの開花を、平年(4月7日)より9日早い、あす3月29日(木)と予想しています。はたして予想的中となるでしょうか。
なお、千曲市は、車も鉄道も、アクセスは良いので、サクラとはまた一味違ったお花見候補としてもオススメです。なお、あんずの里では、4月1日(日)から15日(日)にかけて、「あんずまつり」が開催されます。加工品や苗木の販売なども行われる予定です。
●この先の千曲市付近の天気
あんずの里では開花直前ですが、来週にかけての千曲市付近の天気は、晴れる日が続く見込みです!
また、4月上旬は暖かい空気が流れ込みやすいため、気温が平年より高く、あんずも春の訪れを喜ぶ暖かさとなりそうです。来週前半には見頃になりそうですよ。また、4月5日(木)には最高気温25度が予想され、一気にあんずの花が咲き揃いそうです。ぜひ、足を伸ばしてみてください。
●あんずの里を楽しむためのワンポイント・あんずとウメの違いを知っていますか?
あんずは枝に花を付け、その姿はウメに大変よく似ています。あんずの里にあんずを観に来たのに、実はそれがウメだった、なんてことも・・・。ぜひ、両者の違いを知っておきましょう。
その違いは、簡単です。
開花の際、あんずの花の外側の「がく」は反り返ります。一方、ウメは反り返りません。じっくり観察してみてください。
また、あんずには様々な品種があります。このため、花の色もそれぞれに異なります。そんな違いを楽しみながら、あんずの里をゆっくりお散歩してみてください。
ただ、受粉のために、養蜂を行っている畑もありますので、蜂の活動は注意し、邪魔しないようにしてあげてくださいね。
あんずは農産物ですので、サクラなどの有名な名所とは違い、その多くは畑に植えられています。畑の中の散歩道を歩けば、あんずと地元の人々との結びつきやその強さ、生活に根付いた姿を楽しむこともできます。賑やかな観光地のお花見スポットとは違う、どこか素朴さを感じさせてくれます。また、あんずの里一帯は、商業都市から離れた住宅地や農地ということもあり、時間がゆっくり流れているような印象もあります。一歩踏み入れると、慌しい日々の生活からの解放感も感じられるかもしれません。あんずの里にお花見とリフレッシュに出かけてみてはいかがでしょうか。