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●幻の魚 ニシン
ニシンは主に冬から春にかけて産卵のために沖合から沿岸に近づき、岩礁帯に生えるモク類など海藻類に卵を産み付けます。また、産卵時には雄がいっせいに放精するため、海が白濁するし、群来(くき)と呼ばれる現象も頻繁に発生したようです。
1950年代にかけて北海道、特に日本海側の沿岸には北海道・サハリン系群と呼ばれる大量のニシンの群れが毎年のように沿岸に押し寄せ、ニシン漁は栄華を誇りましたが、その後ニシンはその姿を消してしまいました。
「道央圏での代表的なニシンの釣り場」
現在でも大規模な群れが押し寄せることはほとんどありませんが、小規模ながら札幌近郊の石狩湾や渡島半島方面、苫小牧(胆振)から日高にかけての沿岸などの系群、また、道東の厚岸湖や風連湖などに代表される「湖沼」系群などが存在します。また、種苗放流などの成果などにより、資源が回復しつつあるようです。
この影響か、私が子供の時にはほぼ存在しなかったニシンを対象とした釣りが、現在では立派なターゲットとなりつつあります。釣りの対象となる場所も、必然的にこの「系群」の存在する海域の近郊となる傾向が強くなるようです。今回は、その中でも人気の高い道央圏の釣り場を幾つか御紹介しましょう。
●石狩湾新港と小樽港
札幌にほど近い石狩湾新港と小樽港は道央圏でも最も人気の高い釣り場ではないかと思います。冬季の釣りは足場の良い岸壁がある大きな港がありがたいですが、更にこの両港は適度に水深もあり、外洋からの群れが入りやすいと考えられます。
その影響か、時折大きな群れが入ることがあり、運が良ければたくさん釣ることができることでも有名です。また、30cm前後の「尺サイズ」も釣れることもあり、一度に4~5匹かかると釣り上げるのに難儀することもあります。
●室蘭港と苫小牧港
両港とも太平洋側に位置する港湾で、こちらも足場がよくて水深もあり、人気の釣り場です。特に苫小牧港では8~10mもある長い竿を使っている方をよく見かけます。以前地元の人にお話を聞いたところ、長竿を使う理由は、
①5m前後の竿では届かない場所を回遊することがある。
②市販の仕掛けを複数連結して、表層から低層まで幅広く魚を狙える。
③丈夫な構造のため、魚が多数かかっても引き上げることができる。Etc・・・。
だそうです。私の竿は5.4mが最長で、高価な長竿は残念ながら持ち合わせていませんが、以前、私は釣れなくとも長竿の方は多数釣れたことがありました。
以上が道央圏における有名なニシン釣り場ですが、ご紹介したいずれの港も大きな港であるため船舶の出入りが頻繁にあります。釣りの際には荷役作業などの邪魔にならないように気をつけましょう。
●注意点とおすすめの日
ニシンは朝・夕の「まづめ時」の他、夜間に釣れることが多くなる傾向があります。厳寒期の中で、更に冷え込みが強まる時間帯がメインとなりますので、十分な防寒対策を準備された方が良いでしょう。
「この先10日間でオススメの日」
21日の水曜日までは高気圧に覆われて晴れ間の出る所が多く、風も比較的穏やかに経過しそうですので、釣りには割合良い日和となりそうです。しかし、22日から24日にかけては低気圧が発達しながら北海道付近を通過する影響で天気の荒れる恐れがあります。25日の日曜日には天気は回復しそうですが、低気圧の進路次第では予報の変わる可能性があります。最新の情報にてご確認下さい。