【写真】第5戦 ワールドシリーズを制し歓喜するブルワーズ・コントレラス(AP)

<ワールドシリーズ:レイズ1-4ブルワーズ>◇第5戦◇28日(日本時間29日)◇トロピカーナフィールド

ブルワーズが、球団創設58年目でワールドシリーズ初優勝した。レイズに3勝1敗で迎えた第5戦(トロピカーナフィールド)は、2年目の剛腕ジェーコブ・ミジオロウスキー投手(24)が6回途中無失点で2勝目。新人クーパー・プラット内野手(22)が決勝打を放ち、投打で若い選手が牽引(けんいん)した。30球団で最も市場規模が小さい本拠地のミルウォーキー圏に歓喜を届けた。

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金はなくとも、知恵で勝つ。ブルワーズ式野球が結実した。先発の剛腕ミジオロウスキーは、直球の平均球速を101・1マイル(162・7キロ)に制御しながら、5回2/3を2安打無失点。三振は自己最少タイの2。球数を抑え、打たせて取った。「自分の持てるものを全てフィールドに出し切れた」。右足けいれんで降板したが、延長で敗れた第4戦で救援陣が疲弊していると理解していた。

プラットは2回1死一、二塁、初球のカットボールを二塁手の頭上に運ぶ先制打とした。「人生で最高の瞬間の一つだ。現実離れしているよ。たった4カ月でこんなことになったんだ」。6月にメジャーデビューしたばかり。ブ軍流で大振りせず、センター返し中心。この後も連続打席安打をシリーズタイ記録の6まで伸ばした。

メジャーの主流と異なる、スモールベースボールで勝ち上がってきた。リーグ最少本塁打ながらリーグ2位の得点を重ねた。8月末の年俸総額は19位。ヘイダー、バーンズ、アダメス、ペラルタら主力選手を次々に放出しても、最近9年で8度のポストシーズン進出。67歳のマーフィー監督は、カウンセル前監督がカブスに引き抜かれた後、コーチから昇格。全力疾走を怠れば、主軸のコントレラスさえ交代させるなど規律を徹底した。就任から2年連続最優秀監督に選出。「選手は共通の考え方を持っていた。お互いを大切にした。うまくいっていないときも、ひるまなかった」とたたえた。

小規模市場の低年俸球団が、若手の抜擢(ばってき)と規律の徹底で頂点に立った。労使交渉にも影響を及ぼしそうだ。

◆ミルウォーキー・ブルワーズ 球団拡張に伴い1969年創立。1年目だけパイロッツの球団名でシアトルに本拠地を置いた。70年にバド・セリグ氏が球団を買収して移転。球団名は主要産業の「ビール醸造者」から。97年までア・リーグに所属し、82年に初の地区V、リーグVでワールドシリーズに進出。11年に29年ぶりに地区V。18年からの9年間では地区優勝6度、ポストシーズン進出8度。過去に日本人選手は野茂、マック鈴木、野村、大家、斎藤、青木が所属。本拠地はアメリカンファミリーフィールド。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 金はなくとも知恵で勝つ…ブルワーズ初V メジャー最低年俸球団がスモールベースボールで頂点に 」