【ソフトバンク】若手の台頭がもたらした2年連続の日本一 正木智也、庄子雄大、イヒネ
<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム:CATCH!!>
<日本シリーズ:ソフトバンク4-2DeNA>◇第4戦◇28日◇みずほペイペイドーム
2年連続の日本シリーズ制覇となったソフトバンクにとっては「変革」のシーズンとなった。主力選手の1人だった中村晃内野手(36)が引退。長く「世代交代」が大きなテーマだったチームにとって、うねりが出始めた1年だったと言っていい。変革に必要な条件は若手の台頭。長足の進歩を見せたのは、恐怖の1番打者として活躍した正木智也外野手(26)であり、ベテラン今宮を押しのけ、遊撃を守り続けた2年目庄子雄大内野手(24)だ。
2年前の雪辱戦となったDeNAとのリベンジシリーズ。王球団会長はシーズンからポストシーズンまで「ウチは若い人たちが頑張った」と言った。リーグ3連覇、そしてCSファイナル突破、シリーズ連覇…。王会長の目には期待を寄せてきた若鷹の成長が何より頼もしく映ったに違いない。もちろん、勝負事は勝たなければならない。シリーズは23日の前日練習(横浜)から全試合見守りエールを送り続けたが、同時に「次代」に向けての目配りもあった。
本拠地みずほペイペイドームで行われた第3戦。チーム練習が終了すると王会長は4年目のイヒネ・イツア内野手(22)をベンチ裏の打撃ルームに呼んだ。約20分ほど、素振り、ティ打撃を見守って個人指導。打席に立つことはなかったものの、イヒネは第3戦で代走出場すると、二塁から同点に追いつく好走塁。シリーズ初出場で大きな仕事をやってのけた。第4戦の試合前も、王会長は打撃練習を終えたイヒネに一塁側ベンチで打撃論を熱く語っていた。シリーズ中には異例とも思える光景だったが、伸び悩む若鷹に何とかきっかけをつかんでもらいたいという王会長の気持ちが伝わってきた。目の前に広がる「王者」の戦いぶりを最背面にして、新たな戦力が活躍するレイヤーを重ね合わせて見ているのかもしれない。
球界も大きな動きがあった。シリーズ直前に松井巨人が誕生した。「我々OBとしてもうれしいこと。待ちに待ったというかね」。古巣巨人の再興に向け、王会長の言葉にも力がこもった。王会長がタクトを置いてからチームは9度目の日本一。グラウンドで見せ続けた勝利への執念と同時に、王会長が追求するのは魅力ある球界の継続と発展。古巣巨人とのシリーズ対決も希望しつつ、魅力ある球界に向け、まだまだ尽力するつもりだ。