【高校野球】青森山田が2年ぶりのセンバツ出場を確実に 中條監督「チームを前に進める出来事」
高校野球秋季東北大会◇17日◇準決勝◇宮城・石巻市民球場
来春センバツの当確ランプがともった。仙台育英(宮城)が延長10回タイブレークで八戸学院光星(青森)を8-7で破り、決勝進出を決めた。1番小久保颯弥外野手(2年)が先制打、そして一時勝ち越し打と2本の適時打で打線をけん引した。青森山田は鶴岡東(山形)に7-0の7回コールドで快勝。就任わずか43日目の中條純監督(35)が、2年ぶりの決勝進出に導いた。両校は19日の決勝で、明治神宮大会(11月19日開幕)切符を懸け、激突する。
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青森山田は就任2カ月弱の新人監督が、つなぎの野球で2年ぶりのセンバツ出場を確実にした。1-0の6回に、打者一巡の猛攻で大量5得点。7回には、2死二塁から8番工藤仁誠内野手(2年)の左前適時打で試合を決めた。この日3安打の殊勲者は「自分が決めたというより、チームでつかんだ勝利」と、全員野球での決勝進出を喜んだ。
再出発で結果を生んだ。秋の県大会中の9月5日、今夏の甲子園でも指揮を執った兜森崇朗前監督(47)が電撃辞任。青森山田シニアの監督として、21年に東北勢初の日本選手権優勝を果たし、翌22年は史上初の同選手権連覇を達成した中学野球界の名将、中條純監督(35)が新たに指揮を執ることとなった。急な人事に「青天のへきれきだった」。驚きながらも「自分にできることは全力でやる。いろいろ不安もあると思うけどついてきてほしい」と、選手の揺れる気持ちの理解に努めた。
選手との距離を縮めるのは、徹底したコミュニケーションだ。新監督は「中條がどんな人間がわからなかったら聞いてくれ。『自分はこういう選手だ』と、どんどんアピールしてほしい」と訴えた。守備をはじめワンプレーにこだわる監督の方針に、選手たちも理解を深めていった。主将の坂本陸捕手(2年)は「最初は戸惑いもあったけど、監督と本音を言い合えて、不安を1個ずつ解消していけた」と、“中條色”に染まるチームを実感する。
3年ぶりの東北制覇まであと1勝。東北からは一般枠で3校がセンバツに選ばれるため、中條監督は「チームを前に進める出来事。選手と僕の間を詰めるという意味でも大きな一歩」と、センバツ当確の準決勝突破を喜んだ。決勝の相手、仙台育英の須江航監督(43)も同じく、系列の秀光中を指揮した14年に日本一を経験。「対戦が楽しみ。たくさん学びたい」。中條監督率いる「新・青森山田」が、一気に東北の頂点まで駆け上がる。【田口元義】