【真弓明信】大山悠輔の1発は1点以上の価値あった 主軸そろい踏みで巨人戦への準備はOK
<阪神5-0ヤクルト>◇30日◇甲子園
8回に佐藤の2ランが飛び出し、クリーンアップがそろって打点を挙げた。最後は守護神の工藤が2三振で締めて、巨人戦への準備はOKだ。勢いのつく勝ち方になった。
最も大きかったのは、2回の大山の先制ソロだ。初回に近本がけん制死、中野が二塁を狙ってタッチアウトになった。2安打を放ちながらも無得点。走塁でアウトを取られると、流れというのはすごく悪くなるものだ。その嫌な雰囲気を、大山が食い止めた。9月に入り、また調子を上げている。逆方向を意識したわけじゃないだろうが、カウントも追い込まれていたし、アウトコースが頭にあったんじゃないか。センターへの見事な当たりだった。1点以上の価値ある1発だった。
今年の阪神の強みは、劣勢の展開を強打で打開するところにある。森下、佐藤、大山と3人の強打者がいるということで、誰かに悪い時期があれば、カバーし合える。7連敗というのはあったが、3人そろってダメというのは、そんなにないからね。長引かずに立て直すことができる。
昔はチーム状態の悪い時に、相手球団にはホームランがよく出たが、自分のところはそういう場面が少なかった。甲子園が広すぎるからと言っていたが、そうじゃなかったな(笑い)。
ペナントレース最終盤まで、巨人も粘ってきたが、この試合を取ったことで、阪神はかなり精神的に楽に臨めるだろう。優勝マジック3ということで、残り6試合を3勝3敗でいいわけだ。仮に巨人戦を落としても、そこまで追い込まれることはなくなった。
巨人との最終戦は開幕投手同士の対決。防御率1位の村上に期待したい。(日刊スポーツ評論家)