【大石大二郎】阪神、短期決戦へポイントは森下翔太 状況に応じたチーム打撃が得点につながる
セ・リーグのペナントレースで阪神の優位は揺るぎないでしょう。シーズン残り7試合はその先のCSと日本シリーズも見据えて、どうやって得点、特に流れを左右する先取点を取るかが大事になると思います。
今季の阪神の負けパターンの一つは、打てずに負けることです。分かりやすいのは9月に喫した7連敗。得点は2、1、1、0、0、0、1でした。投手陣が打たれて負けたのではなく、打てずに負けました。この負けパターンをいかに減らすか。特に短期決戦は先取点を取って試合を優位に進めることが勝利への近道なので、今から徹底しておきたいところです。
3番の森下がポイントになりそうです。佐藤と本塁打王を争っていますが、打ちたい気持ちが出過ぎて強引な打撃になるケースが目立ちます。1番近本、2番中野の状態がいいだけに、森下がどういう打撃をするかで、展開は全然違ってくると思います。本塁打狙いでいくとどうしても芯を外しやすくなる。いかに芯に当ててヒットゾーンへ飛ばす打撃ができるか。本塁打が出ればベストでしょうが、状況に応じたチーム打撃ができれば、おのずと得点につながるはずです。森下がつなぐことで4番の佐藤も楽になる。投手陣はいいだけに、先取点を取れば相手に重圧をかけられます。
打率上位5人のうち、阪神勢は佐藤、森下、中野、大山の4人が占め、近本も規定打席未満ながら3割に乗せています。投手陣も防御率上位の4人のうち、阪神勢は村上、高橋、才木の3人が占め、後ろも工藤らを中心に安定しています。普通に戦えばぶっちぎれるところで競り合っているのは、ここ一番でタイムリーが出ないからでしょう。日程消化が遅れている関係で、シーズンが終わればすぐCSが始まります。いきなり戦い方は変えられないのでチーム内でいま一度、チーム打撃最優先の方針を確認しておくことが重要です。(日刊スポーツ評論家)