【日本代表】「国防ブライアン」小久保玲央ブライアンA代表無失点デビュー 彩艶ライバル名乗り
<国際親善試合:日本2-1ベネズエラ>◇28日◇エディオンピースウイング広島
日本代表(FIFAランキング17位)のGK小久保玲央ブライアン(25=シントトロイデン)が、ベネズエラ代表(同47位)戦でA代表デビューを果たした。24年パリ五輪で活躍し「国防ブライアン」と話題になった新守護神候補。前半を無失点でお役御免となり、W杯北中米大会に出たGK鈴木彩艶(24=アストンビラ)のライバルに名乗りを上げる1歩を踏み出した。
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ハイレベルな守護神争いの扉を開いた。「夢のまた夢」と表現していたA代表のピッチを、GK小久保が踏みしめた。なかなかシュートを浴びる場面はなかったが、前半終了間際、セットプレーから立て続けに浴びたピンチを鋭い反応で防ぐ。「国防ブライアン」の異名に恥じないプレーで前半を無失点で切り抜けた。
若い頃から才能は飛び抜けていた。柏U-18に所属していた17歳の時、カタールで行われたアルカス杯でスペインの名門Rマドリードなどを倒し、ベストGK賞に輝いた。準決勝ベンフィカ戦ではPK戦で見事なストップ。そのクラブからオファーを受けて18歳で海を渡った。
ただ、当時は人間的に未熟な部分もあった。遅刻や忘れ物などルーズな部分があり、柏U-18のスタッフだった山中真氏(現浦和コーチ)は「何度も学校に呼び出されました」と苦笑いで懐かしむ。それでも周囲の献身的なサポートもあって、人として徐々に成長。海外生活でももまれ、選手としても一人前になった。
人柄の良さはチーム随一だ。愛されキャラで、ベンフィカ時代は自宅が近所だった元アルゼンチン代表のディマリアに車で送迎してもらっていた。最年長だったパリ五輪世代ではムードメーカーを担い、一体感の醸成に大きく貢献。育成年代から切磋琢磨(せっさたくま)してきた鈴木彩からは「シュートストップの範囲もすごく広がっている」というプレー面とともに「彼は本当にキャラクターがいいので、チームの雰囲気が良くなる」と評される。
18歳で日本を離れた分、国を愛する思いは人一倍強い。ルーツがあるナイジェリア代表への国籍変更に関する海外報道があった際には「やはり日本という国の素晴らしさ、自分を応援してくれる家族のことを考えれば、必然とここに残りたい気持ちになる」と素直な思いを隠さず打ち明けた。
強力なライバルに、やすやすとレギュラーの座を渡すつもりはない。W杯でも全試合でゴールを守った鈴木彩とは、今後も日本の最後尾を競っていく。「すごいライバルがいますけど、そこは負けず、自分を信じてくれる人、一番応援してくれる家族に恩返しできるように、スタメンの座を取れるように頑張っていきたい」と意気込んでいる。
覚悟もできている。「『国防』という名前をつけてもらったからには、しっかり国を守らせていただかないといけない。ゴールと国を守っていけるように、その名に恥じぬように頑張っていきたい」と力を込め、A代表として初のプレーをお披露目した。【佐藤成】