【写真】朝乃山(右)を寄り倒しで破る義ノ富士(撮影・中島郁夫)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇27日◇東京・両国国技館

東前頭6枚目の朝乃山(32=高砂)は、前日14日目は優勝、この日は三賞と、ともに7年ぶりのチャンスを逃す、痛恨の連敗締めとなった。西前頭2枚目義ノ富士との一番は「勝てば」の条件付きで敢闘賞が懸かっていた。朝乃山にとっては大関昇進前の19年九州場所で、技能賞に輝いて以来の三賞が目前だったが、義ノ富士に上手を引かれて寄り倒され、10勝5敗で今場所を終えた。14日目は関脇藤ノ川に敗れて4敗目を喫し、横綱大の里と大関安青錦の3敗対決が千秋楽に組まれたため、優勝の可能性が消滅していた。

取組後は「踏み込みはよかったけど上手を取れなかった。(義ノ富士とは)稽古場で何度かやっているけど、僕よりも相撲がうまい」と、初顔合わせだった今年春場所に続く、2度目の顔合わせも敗れ、唇をかんだ。「千秋楽に勝てば」の条件付きで敢闘賞が懸かっていたことは「部屋を出る時に知った」という。久々に三賞が懸かり、意識したか問われると「(意識は)ありました」と、素直に答えた。ただ、15日間を振り返り、上位との最終盤の2連敗以上に、序盤戦、中盤戦の平幕相手の取りこぼしの方が「勝てる相撲だった」と、悔やまれる様子だった。

24年名古屋場所で左膝に大けがを負い、長期離脱で三段目から再起後、再入幕を果たしてから5場所目で初の2桁白星。「自信はつかないけど、2桁勝てたのはいいんじゃないですか」と、1つの壁を乗り越えたことに、大けがからの完全復活が近づいてきた実感は、少なからずあるようだ。

この日の黒星は、三賞を逃しただけではなく、来場所の返り三役も遠ざけた。勝てば三役再昇進は有力だったが、その座は義ノ富士の方が近くなった。ただ、来場所は上位総当たりとなる前頭上位まで番付を上げることは確実。富山県出身の自身と同じ、北陸地方出身の横綱大の里との、初顔合わせは“待ったなし”となる。「楽しみか」と問われた朝乃山は「怖いです(笑い)」と、冗談めかして話した直後に「楽しみです」と、きっぱり。平幕が想定される来場所、まずは過去に1個しか獲得していない、7年ぶりの金星を目指していく。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 朝乃山が痛恨の連敗締め 14日目は優勝、千秋楽は三賞のチャンス消滅も来場所の7年ぶり金星意欲 」