【写真】広島対巨人 5回表巨人1死二、三塁、松本剛のサードゴロで松本剛が生還。持丸泰輝は捕球ミス(撮影・加藤孝規)

<広島1-2巨人>◇23日◇マツダスタジアム

逆転優勝するためにも、落とせない試合だった。先発した竹丸がアクシデントで緊急降板するなど、苦しい試合展開だったが、中継ぎ陣が踏ん張っての勝利は持ち味を発揮したとも言える。ただ、もう少し何とかならないものかと、思えるような貧打ぶりだった。

前日の試合も日刊スポーツの評論でじっくりと見させてもらった。詳細ははぶくが、まだ実績の乏しい若手の鈴木大、笹原のプレーを厳しく評論させてもらった。心苦しくも思っていたが、今試合で7番に起用した平山がチームプレーに徹していた姿が印象に残った。

何ともならないような打線で、唯一の得点は平山の四球からはじまった。カウント2ボールでセフティーバントの構えをみせ、床田をゆさぶった。この時の投球はストライクだったが、投手の立場からいうと、色々と考えることが出てくる。もちろん平山が俊足を生かしてセフティーをするのは想定しているだろうが、打ちにいきたくなるカウントだった。そこでセフィーの構えをして見逃し。なんとしても塁に出たいという執念は感じられたし、制球力のいい床田が四球を出したのも、そうした背景が影響した可能性はある。

続く佐々木はボテボテのショートゴロだが、二塁へ送球したプレーはリクエスト判定の結果、アウトからセーフに変わった。1死二、三塁からの松本の打球も三ゴロだが、捕手の持丸がタッチを急いだためにファンブル。このプレーで二塁走者まで逆転のホームに生還した。平山のスピードがなければ、この2得点は入っていなかっただろう。

まだまだコンスタントに打てる実力はないし、このままスタメンで起用し続けろとまで言わない。ただし、1軍の試合は育成の場所ではないし、チームは今、首位争いをしている。若手は自分のアピールも大事だが、今はチームの勝利にどれだけ貢献できるか、勝ちたい気持ちがどれだけ強いが求められる。相手のミスに乗じた勝利ではあるが、勝ち星につなげたプレーになった。

投手陣の踏ん張りも大きい。先発の竹丸はすぐにマウンドを降りようとしなかった。リリーフした堀田もストレートの四球を出したが、その後の中川が踏ん張った。おそらく堀田は準備が出来ていなかっただろう。大人しそうに見える中川がピンチを切り抜けた後、叫び声を上げたのも全員で1点差を守り切るという気迫があったからだと思う。

正直にいうと、この貧打線で逆転優勝するのは難しいと思える。しかし、阪神のチーム状態もいいわけではない。最後まで諦めない気持ちがあれば、活路はひらけるかもしれない。(日刊スポーツ評論家)

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【西本聖】もう少し何とかならないものか…と思える貧打ぶり 勝ち星につなげた平山功太のプレー