【写真】2025年5月練習を見守る阪神藤川球児監督(左)と小谷野栄一打撃チーフコーチ

阪神に急ブレーキがかかった。打線が湿る毎日でついに7連敗。何か打開策はないのか。聞いてみたい人がいた。豊富な優勝経験を持つ小谷野栄一打撃チーフコーチ(45)だ。答えは「必死という言葉がすべて」と、シンプルだった。

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質問したのは13日。巨人に痛い敗戦を喫し、0・5ゲーム差と“最接近”を許した翌日だ。そこから中日に3連敗。しかし巨人も3連敗したためゲーム差は変わらず、優勝マジックは3つ減って14になった。残り試合は16に減ったが、状況は大きく変わっていない。

小谷野コーチは記憶の糸をたぐった。

「最終的な結果を求めて行動すると、浮き沈みがある感じになってしまう。個人の成績もそうです。目の前のことを今まで通り。当たり前のことは当たり前のように。一つ一つのプレーや、その1日をどう過ごすかの方が大事になってきます。振り返ると、僕のイメージでは、立て続けに何年もうまくいったなと思う時はそうでした。過去のことであまり覚えていないんですけどね。必死すぎて。でも、その『必死』という言葉が全てではないでしょうか」

キャリアで8度もリーグ優勝に関わった。日本ハムの選手として5度。控え、準レギュラー、主力と違った立場で激戦の時を過ごした。最初の06年は北海道移転後初、25年ぶりという重い扉を開いたシーズン。控え選手だったが「歴史」に挑む先輩らの姿が強く印象に残っている。07年には連覇も果たした。

「みんながすべきことをしていた結果、そういうものが後からついてくるっていうような。その日をちゃんとしなければ(ゴールが)見えてもこなくなってしまいますから」と重ねて強調した。

コーチ転身後も21~23年のオリックス3連覇、そして阪神1年目の昨年、優勝に貢献した。オリックスの22年は大接戦でシーズン最終日にマジック1のソフトバンクを逆転。劇的な2連覇達成だった。逆に昨年の優勝は独走。今回は22年のような接戦だ。すぐ背後にいる巨人が気になる。

「人の結果を気にして、自分のところをおろそかにしてしまうのが一番良くない。この時期になったからみんながそういうような見方をしているだけであって、僕たちはずっとその作業をしてきているのに、ここに来てぶれるのは違う。1年間こうやってやっていこうねっていう継続性があるんだから。今まで、僕はあまりそういうこと(他球団)を気にしなかったから、そういう(優勝などの)経験を多くできたのかなと思います。そういう人たちに巡り会えましたしね」

指導の目的は選手のベストを引き出すこと。表立って目立つような動きは見せない。あわてず、ぶれることなく143試合を積み重ねる。【柏原誠】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】小谷野栄一コーチ「8度V」のキャリアで得た絶対的な方程式「ここでぶれるのは違う」