大阪桐蔭・西谷浩一監督、渡辺元智さんと露天風呂で親交深める「3日間連続で1時間…」お別れの会
横浜高校を春夏通算5度の甲子園優勝に導き、8月17日に81歳で死去した名将、渡辺元智さんのお別れの会が14日、横浜市内で行われた。プロ・アマ問わず約1500人の野球関係者が参列し、故人との最後の別れを告げた。横浜高校の小倉清一郎元部長(82)、村田浩明監督(40)が弔辞を述べた。
名将を「大目標」として背中を追い続けてきた大阪桐蔭・西谷浩一監督(56)も参列した。西谷監督が渡辺さんとの親交を深めたきっかけは08年の国体での出来事だった。宿舎が一緒になり、露天風呂に入った際に意気投合した。「3日間連続で、約1時間くらい一緒に露天風呂に入らせてもらった」と振り返る。「自分は横浜高校と何のつながりもなかったが、そこから本当にすごく可愛がっていただいて、事あるごとに声をかけていただいた」と感謝した。
最も驚き、今でも宝物にしている出来事がある。大阪桐蔭が甲子園で優勝した際、渡辺さんからお祝いのネクタイが贈られてきたという。「びっくりして恐縮しました。今もずっと宝物にしている」と振り返った。西谷監督にとって、学生時代から甲子園の第一線で指揮を執っていた渡辺さんは特別な存在だった。「そうした監督さんと試合をさせていただき、いつか並んで超えられるような監督になりたいという気持ちで、今も追いかけている1人です」と語る。勝利の報告や甲子園が終わった際などには「おめでとう」と励ましのメールが届き、直接会う機会が減ってからも温かいエールを受け取り続けていた。
ひとつだけ心残りがあるという。今夏、横浜が甲子園出場を決めた際、祝福のメールを送ろうか迷ったという。「日本一を目指されているチームだと思ったので、日本一になってから『おめでとうございます』と言うべきかなと思って、あえて送るのをやめたんです。でも、もし送っていたら何らかの返信をいただけていたのかなと。メールをしておけばよかったなという思いは少しあります」と、うつむいた。偉大な背中を見せ続けてくれた恩師のような名将を偲び、西谷監督は最後にあらためて「本当に大目標の監督さんでした」と深く感謝した。