【写真】豪丿山(左)を攻める熱海富士(撮影・垰建太)

<大相撲秋場所>◇初日◇13日◇東京・両国国技館

大関とりに挑む関脇熱海富士(24=伊勢ケ浜)が、豪ノ山を寄り切って白星発進した。相手の圧力にも崩れず、胸を合わせて前へ出る盤石の内容。静岡県出身力士初の大関誕生へ、確かな強さを示した。2場所連続、自身3度目の綱とりに挑む大関霧島(30=音羽山)も初日を制し、そろって好スタートを切った2人が優勝と昇進を目指して15日間を戦う。

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豪ノ山ののど輪をはねのけると、相手を引きつけて左上手を取った。熱海富士は胸を合わせ、そのまま土俵の外へ運んだ。その下で見届けていた尾上審判長(元小結浜ノ嶋)は「豪ノ山も思い切り当たっていっていますけど、先に前にいって崩れない」と安定感を挙げた。

名古屋場所初日も同じ顔合わせだった。当たりと突っ張りを受け止め、負けじと突いて押し出した前回に対し、今回は組み止めて勝負を決めた。八角理事長(元横綱北勝海)は「強いんじゃない。前に出る気持ちが強い」と評価した。

昇進への鍵は序盤にある。夏場所は5日目までに3敗、名古屋場所も同2敗。名古屋場所は7連勝で本割を締めて優勝決定戦へ進んだだけに、早い段階での取りこぼしを減らしたい。終盤に見せた強さを初日から発揮できたことは、大関とりへ向けても好材料だ。

優勝を逃した経験も成長につながっている。理事長は「前から調子がいい時は決定戦に出て、それから何年かして、精神的に強くなってきた」と指摘。名古屋場所のともえ戦の経験も「大きいんじゃない」と話した。場所前の稽古総見から前へ出る気力を感じており、この日も「堂々と勝ってるじゃない」と目を細めた。

夏場所9勝、名古屋場所12勝。昇進の目安となる三役で直近3場所33勝には今場所12勝で届く。序盤から白星を積み上げれば、初の賜杯(しはい)にも近づく。まずは自分の形で勝ち切り、大事な場所を滑り出した。【山田遼太郎】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 大関とり熱海富士、盤石の内容で豪ノ山寄り切り白星発進「前に出る気持ち強い」八角理事長も評価