【写真】阪神対広島 グラウンドコンディション不良で中止となった甲子園球場(撮影・上山淳一)

阪神ナインは「連敗を止めて巨人戦に臨みたかった」のが本音ではないでしょうか。次の試合は12日の敵地巨人戦。もともと試合がなかった3日間に3連敗と雨天中止2試合が絡んで、これで3日ヤクルト戦で白星を挙げて以来、8日間の勝利なしが決まってしまいました。2位巨人とのゲーム差をなかなか広げきれずにいる阪神。中でも、個人的に気になっているのが、佐藤選手と森下選手のホームラン頼みになっているように映る打線の状態です。

3連敗中の打線は計4得点。佐藤選手と森下選手のソロが計3本飛び出しましたが、残りの1得点は内野ゴロの間に奪ったものです。前日9日の広島戦では9番投手・高橋投手の右越え二塁打で一塁走者・伏見選手が本塁タッチアウトになる場面もありましたが、なかなかタイムリーを見られない状況が続いています。打線は水物です。球界屈指の強打者である佐藤選手、森下選手といえども、調子を落とす時期は必ず訪れてしまいます。このまま2人のホームラン頼みの試合を続けていたら、シーズン最終盤の勝負どころで得点力不足に陥ってしまいかねません。

では、タイガース打線はどのようなポイントを意識するべきなのか。投手目線で考えれば、今後は下位打線の粘りが得点力アップのカギを握るのではないかと考えます。阪神打線の「6番問題」は今に始まった課題ではありません。1番から5番までの主力勢に匹敵する実力の6番打者を見つけるのは容易ではありません。ただ、一人一人が1打席で1球ずつ多く球数を投げさせることは可能だと考えます。球数という分母を増やせれば、失投を誘う確率を上げられます。失投の確率を増やして、甘く入った1球を仕留める。そんな作業を今まで以上に意識するだけでも相手バッテリーは案外、嫌なものです。

たとえ下位打線で点を取れなくても、球数を投げさせたり、好機をつくったりする。相手投手にホッと安心するタイミングを与えない、そして疲労を蓄積させる働きを6~8番の3人が積み重ねられれば、おのずと失投を得点に結びつける回数は増えていくはずです。(日刊スポーツ評論家)

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【岩田稔】首位阪神は3連敗中タイムリーゼロが心配 下位打線が球数を稼いで失投率を増やしたい