【とっておきメモ】阪神石井大智の脳裏よぎる10%の恐怖 それでも「復帰しないと始まらない」
<阪神2-3DeNA>◇5日◇甲子園
左アキレス腱(けん)の断裂から完全復活を遂げた阪神石井大智投手(29)が、昨季から続く51試合連続無失点を決めた。
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阪神石井は見えない敵と闘っている。本当にちゃんと治るのか。普通に歩けるようになるのか…。当初抱いた疑問は完全にぬぐえていない。
想像以上の難敵だった。アキレス腱だけではなく、ひざ、股関節、腰、背中などにひずみが出た。「こんなにか、と。何とかしないといけないけど、どうしようもない」。一進一退を繰り返し、絶望的な気分にもなった。患部の回復度は約90%。競技復帰の基準はしっかりクリアした。違和感はなく、投球の数値も昨年並みまで戻った。それでも元の体に戻っていないことを自覚する。
特別なトレーニングはまだまだ続く。「いつまでかは分からない。本当に100%になるかも分からない。100%に近づける努力をするという感じ」。過去の症例では復帰から1年以内は再断裂のリスクが一番高いという。確率は約10%とされる。その現実も受け止めている。「でも、復帰しないことにはカウントは始まらないので。100%で復帰した人でも再断裂の例があるらしいですし」と開き直っている。何が起きても運命だと思うだけ。昨年6月に頭部に打球を受けて離脱した時もそうだった。今回も迷いなく、前を向いている。【柏原誠】