【高校野球】東大阪大柏原が14年ぶりV!土井監督「よっしゃー!」大阪桐蔭の攻略策的中/大阪
<高校野球大阪大会:東大阪大柏原6-5大阪桐蔭>◇27日◇決勝◇GOSANDO南港球場
東大阪大柏原が大阪決勝初の延長10回タイブレークの激闘を制し、14年ぶり2度目の優勝を飾った。履正社(大阪)在学時に「ナニワのミニラ」と呼ばれた元巨人の土井健大(けんた)監督(36)は、「よっしゃー!」と優勝インタビューで大絶叫。1度宙に舞ったが、ナインが落とすアクシデントにも豪快に笑った。就任8年目の夏、ついに大阪代表に輝いた。
昨秋、士気の上がらない現チームは、部員が全体練習時に、時間に遅れて行動する様子が散見。紅白戦に遅れた日に、堪忍袋の緒が切れた指揮官は、約1週間グラウンドから姿を消した。初めての事態にナインは動揺し、深く反省。10分前行動を徹底した。主将の竹本歩夢捕手(3年)は選手一丸で「あきらめへんかったら(甲子園に)いける」と私生活を見直し、再出発した。
土井監督の高校時代の最後の夏(06年)は4回戦で2-3で大阪桐蔭に敗れた。この日は大阪桐蔭の森陽樹、中野大虎(だいと)両投手の攻略へ「バットを短く持て」と決勝仕様の作戦を敢行した。右打者が並ぶ打線は両右腕の140キロ台中盤を逆方向へ運び続けて、先制に成功。指揮官は「腹をくくって、結果的に勝ててよかった」とニンマリ。投手起用はブルペンで受ける捕手の情報を頼りに、調子のいい選手から登板し、全試合継投でつないだ。「制限をかけて、大阪は戦い抜いた。あとは、甲子園で好きなようにやったらいい」と指揮官は言う。大阪代表のミニラ監督とナインは、初々しくも、一番長い夏を目指す。【中島麗】