ドリブルするサイディ(手前)(撮影・小林忠)

アルビレックス新潟のシン・ストライカー候補、スウェーデン出身のFWアブデルラフマン・ブーダ・サイディ(25)が27日、聖籠町のクラブハウス隣接ピッチで汗を流した。28日のメディカルチェック後に正式加入となるため取材対応はなかったが、入江徹監督(48)は破壊力に期待。リーグ戦再開までの中断期間に北欧からやって来た万能型FWの生かし方を探り、最下位からの順位ジャンプアップを狙う。

   ◇   ◇   ◇

サイディが点取り屋の片りんを早くも見せた。新潟での練習合流2日目の27日、動きをチェックした入江監督が「周りとつながりながらでも1人でも打開できるタイプ。自分がタメを作った中で、周りをうまく使う部分もある」と印象を語った通り、ミニゲームではゴールに近い位置でパスを引き出して味方を生かしながら、自ら反転してシュートを狙うキレの良さを示した。

日本と同じ春秋制を採用するスウェーデンリーグでプレーし、今季は同1部で17試合出場4得点2アシストをマークした。指揮官は「気温15~18度の中でプレーしていたらしいので(日本は)倍は違う」と心配するも、「10日前ぐらいに向こうで試合をやっているので動き自体はいい。暑さを含め、少しずつ順応してくれれば」。万全のバックアップ態勢で爆発を引き出すつもりだ。

センターフォワードとウイングが得意のプレーエリアとなる。「強さがあって(攻撃の)起点になれるし、動きだしの中からクロスで点も取れる。そういった部分がミニゲームでも出ていた」と期待する。最終ラインからパスの出し手となるDF舩木翔(27)も「足の振りの速さもある。縦パスを収めてくれそうだし、いろいろな攻撃の形が作れそう」。ピッチでの共闘を心待ちにする。

最下位からの巻き返しに向け、得点力アップは鍵となる。入江監督は「プレースタイルを理解できれば、彼の良さをもっと引き出せる。時間は多少かかるかもしれないが、一緒にやっていけば融合できる」。残留ではなく、順位ジャンプアップへ-。北欧からやって来たシン助っ人が準備を進める。【小林忠】

◆アブデルラフマン・ブーダ・サイディ 1999年8月13日生まれ、スウェーデン出身。ノルビー、デーゲルフォルシュ、ハンマルビー、ヴェステロース、ハンマルビーとスウェーデン国内リーグでプレー。スウェーデンU-19代表。186センチ、76キロ。利き足は右。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【新潟】シン万能型FWサイディが好プレー連発「融合できる」得点増に入江徹監督も期待