レッドソックス対ドジャース 1回表ドジャース無死、先制ソロ本塁打を放つ大谷(撮影・垰建太)

<レッドソックス4-2ドジャース>◇26日(日本時間27日)◇フェンウェイパーク

【ボストン(米マサチューセッツ州)26日(日本時間27日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が、メジャー最古の球場で4年ぶりとなる38号ソロを放った。敵地でのレッドソックス戦に「1番DH」で出場し、第1打席で好投手の左腕クロシェットから中越えの先制弾をマーク。敵地ボストンのファンを沸かせた。試合前、ベイツ打撃コーチは直球(フォーシーム)に対する大谷の復調を“予言”。直近7戦6発と量産態勢の勢いは止まらないが、その後の3打席は全て三振。チームは惜敗した。

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大谷は快速球に差し込まれることなく、力強くセンターへ打ち返した。捉えたのは、左腕クロシェットの真ん中に入ってきた97・1マイル(約156キロ)直球だった。すさまじい打球音をフェンウェイパークに響かせ、満員3万6687人の観衆が一斉に見上げた放物線。一瞬の静寂が生まれ、スタンドに打球が入ると一斉に大歓声が上がった。前日は6試合連続アーチを逃したが、この日は敵地ボストンで見せ場を作った。

試合前に語ったベイツ打撃コーチの“予言”が的中した。7月は9本塁打を放っているものの、打率は2割1分1厘。特にフォーシームに対しては試合前の時点でわずか8分3厘で本塁打ゼロだった。同コーチはフォーシームに対する大谷の打撃について「5月は非常に良かった。6月、7月はそこまで良くない。でも8月から、いや今日から打ち始めるかもしれない」と期待。その言葉通り、大谷は快速球を捉えた。

要因の1つが、配球変化のサイクルだ。同コーチは「5月に速球をよく打っていた。相手は配球を変えて、変化球を多くしてくる。彼はそれに対応する。そうすると、今度は相手側が速球で勝負してくる。いたちごっこみたいなもの」と明かした。4月はフォーシームの配球割合が33・5%で、5月と6月は24%前後に減り、7月は再び30%に上昇。各球団が大谷対策を練り、それを上回るように大谷が対応する。打率が下がっても、安定して本塁打を打てるのには理由がある。

直近7戦で6発と量産ペースの勢いは止まらない。一方で、2打席目以降は3打席連続三振。そのうちの2打席は、スライダー系の変化球を空振りした。ロバーツ監督は「ショウヘイがボールを追いかけてスイングするのはここ最近なかった。タフな打席だった」とコメント。速球系に対応したと思えば、裏をかかれ、厳しく攻められる。しのぎを削る駆け引きが続く。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 大谷翔平メジャー最古の球場で4年ぶり38号 その後3打席は全て三振「タフな打席」ロバーツ監督