【高校野球】前回王者なき覇権の行方は 西東京4強の戦力分析/準決勝の見どころ
高校野球西東京大会は27日、神宮球場で準決勝2試合が行われる。25日の準々決勝では前回覇者の早実がまさかの敗退。覇権の行方は-。準決勝に挑む4校の戦力分析と試合の見どころを紹介する。
第1試合(午前9時開始)は東海大菅生と国士舘が対戦する。夏の対戦は東海大菅生が4戦全勝中だ。
4年ぶり5度目の頂点を目指す東海大菅生は、投打で盤石の布陣だ。
投手陣は、上原慎之輔、藤平寛己、川崎稜太(いずれも3年)、中沢幸佑(2年)の140キロ超の4投手に、軟投派右腕の酒井奏歌投手(3年)と豊富なバラエティーだ。ここまで4試合連続、計27イニング連続無失点中とベスト4で唯一、得点を許していない。
攻めても、1試合平均10・75得点は4強中トップ。リードオフマンの小上防登生内野手の出塁から前田蓮内野手、太田真滉内野手(いずれも3年)、藤平の中軸がたたみかける。
準々決勝で早実を下し、唯一のノーシード校で4強に食い込んだ国士舘は、ここまで5試合全てが逆転勝ち。得点シーンはいずれも敵失や安打などのワンチャンスをものにしている。終盤の驚異的な集中力で神宮を支配できるか。
守ってはエース左腕の鎌村曜平投手(3年)がここまで2完投含む全5試合で登板している。疲労も懸念されるが、05年以来2度目の栄冠へは、起用法が大きなポイントとなりそうだ。
第2試合(午前11時半開始)は日大三と八王子学園八王子の春季東京大会4強同士が相まみえる。夏の対戦成績は日大三が6戦全勝としている。
前回準優勝校で2年ぶりの王座奪還を狙う日大三は、4回戦以降は全てコールド勝ち。松岡翼内野手と松永海斗外野手(ともに3年)の1、2番コンビから中軸の本間律輝外野手(3年)、田中諒内野手(2年)、嶌田大翔外野手(3年)の上位打線が振れている。
ここまで5人を起用した投手陣では、エースの近藤優樹と背番号10の川上幸希(ともに3年)が戦いの中心となりそうだ。
初優勝した16年以来の決勝進出を目指す八王子学園八王子は、投手陣の仕上がりがポイントとなる。
長身左腕のエース古山球道投手(3年)は大成との初戦は制球難で初回途中降板となったが、明星戦では2回無失点で救援している。右腕島田悠之介投手(3年)は杉並戦で7回参考の無安打無得点試合を達成したが、準々決勝は初回5失点と乱れた。浜辺勇仁投手(3年)と河口陽向投手(2年)も控えるが、左右の2枚看板の復活が待たれる。
打撃ではプロ注目ショート、新井唯斗内野手(3年)の出塁が鍵となる。