内田篤人さんについて取材に応じるC大阪MF香川

セレッソ大阪の元日本代表MF香川真司(36)が25日、大阪市此花区の舞洲グラウンドで公開された練習後に取材に応じ、ネット上などで騒がれた元日本代表DFの内田篤人さん(37)との一件について、正面から説明した。

事の発端は、内田さんがMCを務めるDAZNの番組「内田篤人のFOOTBALL TIME」(17日配信分)において、ゲスト出演したDF冨安健洋(26)が22年W杯カタール大会後、香川から助言を得ていたエピソードを明かした場面でのこと。

内田さんが「(助言したのが)香川真司というところが1個不安だけど、まあまあまあ」などと複数回、冗談まじりでコメントしていた。

それを見た香川は20日、自身の公式Xで内田さんの名前こそ出さなかったが「メディアに出て発言するなら誰であれ、言動に責任はあると思う。現役を引退し言葉を発する仕事につくのであれば、アスリートへのリスペクトは持つべきだし、自分の考えや、自分のサッカー人生を小ばかにするような言動をされるとすごく残念に思う。次世代のためにもアスリートの価値が高まる報道や言動を今後期待したい」と、ストレートに苦言を呈していた。

既に2人の話し合いは終わったもようで、この日の香川は「変に誤解されたくない」と前置きし、真剣に語り始めた。

「別に(内田さんと)けんかしたわけでもないし、謝罪を求めているわけでもないし、ウッチーに対して何かあるわけじゃなくて、あの映像に対して、ただ思ったことを言っただけ。その中でサッカー選手のあり方だったり、メディアでの伝え方だったりっていうのは、すごく僕は日本に帰ってきて気になることはあった。それは別に、ウッチーだけじゃないと思っている」

香川とすれば、けがを抱えながら世界でプレーしてきた境遇は冨安と同じで、ましてや、同じくW杯に出た先輩として真剣に後輩に助言。そこはトーク番組であれ、仲のいい内田さんであれ、笑いに変えてほしくなかったようだ。

「トミ(冨安)もウッチーも、やっぱり日本を背負ってきた人間なんで、それは大きな影響力があるし、自分自身もそれに向かって必死になってやってきた強い自負がある。真剣に会話したものに対するあれだったから、そういう思いになっただけ」と説明を続けた。

この日の取材対応も、この一件を質問されることが分かっていながら、記者に対応した。

「そんなに長引くものではないし、逆にメディアのみなさんが、そこは変に広げないでほしいし、誤解しないでほしい」と、取材を終了した。

香川は内田さんの1学年下だが、同じ10年夏に香川はC大阪からドルトムントへ、内田さんは鹿島から同じドイツのシャルケへ移籍した。14年W杯ブラジル大会でザックジャパンの中心を担った2人は、ともにW杯には2度出場した“戦友”でもあり、既に問題は解決されたようだ。

【DAZNの番組内で冨安が香川から助言を受けたと明かした場面】

冨安が「(W杯カタール大会に臨んだ際)平常心すぎてうまくいかなかった。結果を残せなかったというのもあるんで、その後に香川真司さんと会うタイミングがあって、真司さんとそういう話しをして、『しっかりW杯というものに向けて、ちゃんと準備していった方がいいよ』というふうに、アドバイスをもらって」とエピソードを紹介。

それを聞いたMCの内田さんが「1個不安なのは(助言したのが)真司というところ」と切り出し、冨安が「オレ、いま、真司さんの名前をだそうかどうか迷いました」と言うと、再び内田さんが「香川真司というところが1個不安だけど、まあまあまあ」とジョークで収めた。

冨安は改めて「僕が大尊敬する先輩」と言うと、内田さんが「ああ、そうなんですか、香川君が」と対応していた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【C大阪】香川真司が内田篤人さんとの一件を初めて語る「別にけんかしたわけでもない」