シート打撃に登板する阪神ドリス(撮影・上山淳一)

阪神に6年ぶりに復帰したラファエル・ドリス投手(37=四国IL高知)が猛烈デモだ。25日、青空の甲子園でシート打撃に登板。かつてともにブルペンを支えた藤川球児監督(45)が見つめる中で小幡、栄枝ら打者5人と対戦し、16球を投じ2つの空振り三振を奪うなど無安打に抑えた。今後は2軍での実戦投球を経てチームに合流する可能性がある。

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ボールが前に飛ばない。かつてのホームグラウンドを踏みしめたドリスが躍動した。150キロ近い直球を中心に、フォーク、ツーシーム、スライダー。タテジマの仲間を手玉に取った。

「(甲子園は)滑ったりとか、それがないかなって感じです」。前回は16年から4年間在籍。球団外国人最多の96セーブを積み上げた整備の行き届いた仕事場の感触を思い起こした。

先頭打者で対戦した小幡は外角への変化球でバットに空を切らせた。2試合連続本塁打中の小幡は「真っすぐの球も強くて、コントロールもすごい良かったと思いました」と感服。熊谷には変化球でバットを折って三飛。糸原、栄枝はともに直球で二ゴロに抑えた。

最後の豊田には、スライダーでのけぞらせながらストライクを奪い、内角へ落ちるフォークでの空振り三振。今季21試合出場で10安打4打点とキャリアハイの数字を残す豊田は「なんかすごい力感なく、それでビュッてくるって感じ。タイミングも結構取りづらい印象はありました」と舌を巻いた。かつてバッテリーも組み、球を受けた梅野も「日本の野球はある程度分かってると思う。今日に関しては力強い球を投げていた」とうなずいた。

約1カ月半で9キロ減量に成功。メジャー、独立リーグを渡り歩きスライダーを磨いて戻ってきた。「ボールも含め体もいい状態かな」とニヤリ。旧知の指揮官からも「(投球内容は)良かったね」と声をかけられた。チームは2位DeNAに9・5差と2年ぶりV奪還に向けて突き進む。ドリスが1軍ブルペン陣に加われば、チームのさらなる推進力になることは間違いない。【伊東大介】

阪神栄枝(ドリスについて)「結構角度みたいなのは、身長も高いですし、あるのかな。球速もたぶん150キロ近く出てた。結構変化球も投げ分けていた。力強い、経験のある選手なんで、その力が必要かなとは思います」。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【阪神】復帰ドリス猛烈デモ シート打撃登板、豊田ら5人無安打2K「力感なく、ビュッてくる」