日本のスパイクメーカーYASUDAが声明 間違った問い合わせ増え「会社として必要を感じて」
日本のサッカースパイクメーカーのYASUDAが午後2時すぎに自社ホームページとX(旧ツイッター)を更新。ヴィッセル神戸とバルセロナの親善試合開催をめぐって話題となっているヤスダグループと無関係であることを伝えた。
「一部で混同されることがある海外サッカークラブのスポンサー企業様との関係性について」と題してリリースを掲載。「一部のお客様やメディア関係者様より、弊社株式会社YASUDAが、一部で報道されている、または混同されることがある海外サッカークラブのスポンサー企業様と関連があるか否かについて、お問い合わせをいただく機会が増えております」とした上で、「弊社は、1932年創業の日本のサッカー用品ブランド『YASUDA』を運営しておりますが、上記海外サッカークラブのスポンサー企業様とは、一切の資本関係、業務提携、およびその他関連性はございません」と声明を出した。
今回のリリースについて、代表取締役の佐藤和博氏が日刊スポーツの取材に応じ、その意図を説明した。佐藤氏によると、ヤスダグループがレアル・ソシエダードのスポンサーになったころから間違った問い合わせが来るようになったという。「その都度違いますよとお伝えしていたのですが(騒動が発覚した)昨日からうちにも『どうなってるんですか?』という電話やメールがあって、昨日から今日にかけて結構増えていたので、会社として(リリースを)出しておく必要を感じ、その会社さんとは全く関係ありませんという内容を出しました」と、問い合わせの多さにより業務へ影響が出ることや、間違った認識で会社のイメージに悪影響が出ないことを考慮した末の行動だったようだ。
YASUDAは1932年(昭7)に創業した日本初の純国産スパイクメーカー。02年に倒産して一度は消えたものの、18年に復刻した歴史あるブランドである。
ジュビロ磐田でもプレーした元ブラジル代表主将のドゥンガ氏らが愛用し、40代以上のサッカー経験者には「クリックスヤスダ」の名でもなじみがある名門メーカーだけに、それが「YASUDA」の名でつながりやすかった可能性もある。今回の騒動が同社とは無関係であることを明確にするためにも、必要な対応だった。【永田淳】