【静岡人魂】日本代表初選出の清水MF宇野禅斗「基準が上がった」E-1選手権初連覇で刺激
韓国で行われたサッカーの東アジアE-1選手権で日本代表に初選出された清水MF宇野禅斗(21)が、夢の1歩を踏み出した。クラブから22年W杯カタール大会のGK権田修一以来3年ぶりの選出となった中、第2戦の中国戦(12日、2-0)と最終の韓国戦(15日、1-0)に出場。デビュー戦となった中国戦ではダブルボランチの一角でフル出場し、普段アイスタなどで見せている積極的な守備、攻撃参加を発揮。日本の大会初連覇に貢献した。
2試合を経験し「初めて試合に出て本当に基準が上がったし、もっと高い意識レベルでやらなければいけないことが、明確に分かった。自分はスペシャルな選手ではないので、本当に地道に階段を上っていくしかない。やってきたことが代表につながった、とは思うけど、より基準を上げてやりたい」と刺激を受けた。
22年に青森山田高から当時J2の町田に加入。清水には昨夏、やってきた。この1年がA代表への道を開いた自負は大きく「試合に出ているからこそ、成長できている部分が大きいと思う。(清水に)移籍できたことは自分の中でキーポイントだったと思っている。常にポジティブなメンタリティーで過ごすことができている。すごく大きい。環境に助けられている」と韓国でも感謝を示していた。
代表のピッチでは、清水で特にMF乾から意識付けられているという攻撃的な姿勢も披露した。「得点に絡むところはまだ足りないけど、清水に来てから積み上げてきた攻撃、前方を見ることは、意識的にできたかな」。欧州組がそろう代表メンバーに割って入るため、ハードな守備だけでないアピールも果敢にした。
移動も含めて11日間という短い期間ではあったが、今回の代表経験は、将来に大きく影響するものになりそうだ。「チームメートのパフォーマンスも含めてレベルの高さを感じたし、日頃の意識レベルから変えていかないといけない、と改めて感じた。自分が戦っていく場所がどういう世界なのかイメージを明確に持てた。しっかり持ち帰って頑張りたい」。日常の質をより高くし、ベースアップへ精進していく。【永田淳】