球宴用の播州クラブを受け取った西武甲斐野(中央)。左は同グラブ制作「野球一筋」の西山孝彦社長、右は甲斐野の兄・耕一氏(写真は同社提供)

西武の甲斐野央投手(28)が“家族愛”で大舞台に立つ。

23日から、パ中継ぎ投手部門のファン投票で選出されてのオールスターに初出場。それに先だって22日、サプライズで宝物を受け取った。

甲斐野は兵庫・西脇市の出身。同市のスポーツ用品店「野球一筋」によるオリジナルブランド「播州グラブ」を普段から使っているが、球宴用に唯一無二のものが届いた。

アーティストの兄・耕一氏(35)がデザインした。テーマは「桜」「感謝」「ライオン」だ。桜は兄弟が通った小学校名から1文字取った、長男(耕一氏の兄)のリクエスト。感謝は父のリクエスト。家族の思いがこもっている。

「HERO34」と書かれたライオンの目元には、歌舞伎の隈取(くまどり)がオマージュされ、家族からの「日本を代表するような選手になってほしい」という願いが表現されている。

同店の西山孝彦代表(58)は「甲斐野ファミリーの深い絆、とりわけ兄弟の仲の良さには頭が下がる思いです。現代の日本では家族の関係が希薄になりがちな中で、甲斐野家の家族愛に触れるたび心を打たれます」とし、今回のプロジェクトを遂行した。

思いを手に、160キロを投げ込む。【金子真仁】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【オールスター】西武甲斐野央「家族愛」刻まれた球宴用グラブ完成 アーティストの兄が制作