【高校野球】東洋大姫路が明石商に1-0で8強 決勝ソロ高畑知季「勝ちきれて良かった」/兵庫
<高校野球兵庫大会:東洋大姫路1-0明石商>◇22日◇5回戦◇ほっともっとフィールド神戸
東洋大姫路が明石商を1-0で下して、2年連続でベスト8進出を決めた。3番高畑知季内野手(3年)のソロ本塁打が唯一の得点。「気持ちも入っていたし、どうにか貢献して、どんな形でも勝ちたいと思っていた。勝ち切れて良かった。とにかく勝てて良かった」と胸をなで下ろした。
初回2死。前試合でノーヒットノーランを達成した左腕、石原大暉投手(3年)の出ばなをくじいた。フルカウントから内角直球を強振し、左翼スタンド中段ではずむ打球を見ながらガッツポーズ。「打った瞬間、入ると思った。インコース真っすぐが来ると予想していた。最後の夏に自分の思うバッティングができた」と納得した。
身長168センチながらパンチ力も持ち合わせる。冬にはウエートトレと食トレで10キロ近く増量。体成分を分析する装置「インボディ」で課される数値もクリアし、昨秋は下位だった打順が上位へと変わった。岡田龍生監督(64)も「小柄やけど、パワーはついてるし、去年から一番伸びた選手。うまいこと体を使っている」と認める存在だ。
昨夏は準決勝で0-1だった相手に1-0でお返し。高畑も1年前は好機で凡退していたが、自らの1発で2年越しにリベンジを決めた。「先輩方からも連絡をいただいていた。絶対に負けないように、という思いだった」と充実感を漂わせた。
岡田監督にとって、狭間善徳監督(61)は日体大の後輩。対戦が決まった直後には「狭間ガッツに負けないように」と話しており、意地を見せた。この日の取材後には「2人は握手しとこう」と高畑、完封勝ちした背番号1の木下鷹大投手(3年)と自らがっちり握手し、余韻に浸った。14年ぶりの夏頂点へ、1つずつ前進していく。【林亮佑】